半導体業界の国際団体SEMIは、半導体の基板となるシリコンウエハーの2022年の世界出荷面積が147億平方インチになるとの見通しを示した。前年を4・8%上回り、2年連続で過去最高を更新する見通し。パソコンやスマートフォンの出荷減で、半導体もメモリーなどを中心に減速感が広がっているが、電動自動車(EV)などに使うアナログ半導体やパワー半導体の引き合いが底堅い。

25年までの予想も併せて示した。23年はマクロ経済の悪化を反映して前年比減となるものの、長期的な拡大基調は揺るがず、24年からは再び増加に転じるとした。

シリコンウエハーの世界出荷面積は、SEMIが世界のシリコンメーカーの動向を基に四半期ごとに集計している。7―9月は37億4100万平方インチで、四半期としては過去最高だった。1―3月以来、四半期での最高を3四半期連続で更新した。

足元の半導体需要は、好調だったこれまでとは一転して“谷”に直面している。パソコンはテレワーク関連特需からの反動に加え、世界的なインフレや中国景気の減速懸念で出荷が一気に落ち込んだ。スマホも中華圏メーカーが手がける中級・汎用機種の出荷が減速している。

データを記憶保存するメモリー半導体は民生機器1台当たりに搭載される量が多いため影響も大きく、今夏以降、需要減が顕在化した。演算を担うロジック半導体は最先端品が底堅いが、1世代前の製品は需要の下振れも指摘される。SEMIも23年の世界出荷面積は146億平方インチにとどまるとした。

一方で産業機器や自動車に多く使われるアナログ半導体やパワー半導体は、EVシフトや省エネルギー化を背景に市場が拡大しており、メーカーの生産も堅調が続く。足元で一部メーカーの受注は急減しているが、自動運転や高性能バッテリー向けに需要が増える見通しは変わっておらず、短期間での回復を見込む声が多い。SEMIが予測する24年の出荷面積は156億平方インチで、再び過去最高となる。


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