電子部品大手8社の2022年4―9月期連結決算が7日出そろい、4社が当期増益を確保した。為替の円安進行や自動車需要の回復、原材料市況のピークアウトなどの要因が業績の支えとなった。ただ足元では、中華圏向けスマートフォンの販売不振や海外景気の減速といった逆風も強まっている。4―9月期に当期利益が増益だった会社のうち、23年3月期業績見通しを上方修正したのはTDKなど2社にとどまった。

増益の一因は円安だ。TDKの場合、22年4―9月期の営業利益で前年同期からの増加分387億円のうち、為替の影響が369億円を占める。

日米金利差の拡大を背景に円安が急速に進み、22年4―9月期の期中平均レートは1ドル=約134円と、前年同期に比べ約24円の円安となった。電子部品メーカーは全般に海外 売上高比率が高く、円安は業績にプラスに作用する。

TDKは22年3月期時点で海外売上高比率が92%以上あり、23年3月期は対ドルで1円円安になると営業利益段階で年20億円の押し上げ効果を見込む。中国・上海市のロックダウン(都市封鎖)終了後に自動車向けの需要が緩やかに回復してきたこともあり、22年4―9月期は売上高に占める自動車向けの比率が高い会社ほど円安の恩恵を享受できた。京セラは半導体関連のセラミック部品など、自動車以外の好調も寄与した。

日本電産を除く各社の想定為替レートの平均は現時点で1ドル=約136円。8月時点より円安方向に見直されたが、足元の実勢レート(147円前後)と比べればなお円高水準で、今後も円安基調が続けば業績が上振れする余地はある。 

一方で逆風も強まる。村田製作所は中華圏のスマホ需要の底入れ時期を、23年3月期下期から24年3月期に修正した。京セラも民生機器の出荷減で、水晶用セラミックパッケージの出荷が23年3月期下期は落ち込む見通し。


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