トヨタ自動車が、モータースポーツの知見を車両開発だけでなく自動運転にも応用し始めた。プロのラリードライバーの走行データを反映した自動運転車を開発しており、このほど披露した。高度な運転技術を人工知能(AI)で実現。突然の障害物や雪道といった状況でとっさの危険回避ができる、より安全な自動運転の実用化に向け開発を進める。

キュルキュルと激しい音を響かせながら、最高時速96キロメートルで小型スポーツ車「GRヤリス」がコーナーに突っ込む。操舵(そうだ)やブレーキ、アクセルなどは自動操作だ。遠心力で身体は左右に振られるものの、滑らかで安定感がある。

愛知県豊田市内の開発拠点で披露された自動運転車は、最適経路を自動で算出し、加速度やブレーキといったセンサーからの情報をリアルタイムに計算して走行を制御する。エグゼクティブフェローのギル・プラット氏は「極限状況で安全性を高めるほか、AIがより良い運転方法を指導できるようになる」と展望を示した。