ホンダ系部品メーカー主要8社の2023年3月期の連結業績予想はエフテック、ユタカ技研を除く6社が売上高を、武蔵精密工業、エイチワン、ユタカ技研を除く5社が当期利益を上方修正した。為替の円安が上振れ効果となった。一方で自動車の減産や原材料高騰が重荷としてのしかかる。コストの価格転嫁を図るほか、ホンダ以外への拡販も進めることで収益性の確保を模索する。

ホンダは半導体不足などを理由に、23年3月期の4輪車販売見通しを前回公表比10万台減の410万台に下方修正した。サプライヤーにとっては受注減に加え、人件費などの固定費が負担となっている状況だ。複数社の幹部が「ホンダが示す計画よりもさらに保守的に見込んでいる」と慎重な姿勢をみせる。

エフテックの22年4―9月期連結営業利益は、物価高騰影響が前年同期比8億円増えた。福田祐一社長は「自社調達の資材で影響を受けており、売価転嫁をある程度受け入れてもらっている」と話す。ホンダはコスト増に対し「個々の状況に合わせて支援する」(竹内弘平副社長)構えだ。

各社はホンダ以外の受注拡大にアクセルを踏み込んでいる。八千代工業の可知浩幸社長は「インドの大手完成車メーカーから新規受注を獲得した」と説明。武蔵精密工業の22年4―9月期連結売上高は、ホンダ以外向け事業のシェアが前年同期比6ポイント増の55%となり、過去最高だった。ジーテクトもホンダ以外からの売上高シェアが同4ポイント増の44%となった。トヨタ自動車向けなどが増えているという。

電動化戦略への対応も進める。エイチワンは中国の湖北省武漢市に電気自動車(EV)部品の生産・販売拠点を新設。同市ではホンダが24年にEV専用工場を稼働予定だ。エイチワンの金田敦社長は「ホンダに加え(中国のEVメーカー)小鵬汽車などがあるEV集積地だ」とし、営業活動を強化する考えを示した。


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