電子部品分野の上場企業50社の2022年4―9月期連結決算は営業利益合計が1兆4133億円と、前年同期より20・2%増加した。円安の進行で輸出による手取りや海外子会社の円換算の利益が膨らみ、業績を下支えした。出荷は4―6月、中国・上海のロックダウン(都市封鎖)の影響を受け一部の部品で停滞がみられたが、7月以降は例年同様、米系スマートフォンメーカー向けが増加。産業機械向けなども堅調を維持した。

期初に懸念された原材料価格も多くがピークアウトし、材料の変動を製品価格に反映しやすくするサーチャージ制を採用した部品にとっては利ざやの拡大という形でプラスに働いた。

ただ下期は減速感が強まりそうだ。下期予想の算出が可能な49社の営業利益合計は1兆775億円で、前年を8・9%下回る。円安効果が縮小する一方、在庫圧縮を進める動きがメーカーの間で広がるとみられるためだ。

太陽誘電は下期のコンデンサー工場の稼働率を7―9月期(約80%)から約10ポイント引き下げ、平均70%前後で計画する。「7―9月期は想定より需要が落ち込み、販売にブレーキがかかった。棚卸資産が為替影響を除いた額で6月末より74億円増加した。稼働率の見直しで在庫の適正化を図る」(福田智光取締役常務執行役員)。

市場では中華系スマホ向け需要の停滞が続き、サーチャージ制の部品の利ざやは縮小傾向が強まる。早ければ10―12月期から前年同期比で減益の企業が出てくる可能性がある。


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