10月の米国と中国の2大自動車市場は、車各社で半導体不足やコロナ禍の影響が異なり、新車販売の回復はまだら模様となった。日系車メーカー4社合計の米国の新車販売台数は、前年同月比14・2%増の約34万台と、2カ月連続で増加した。一方、日系6社合計の中国新車販売は同8・7%減の約38万台と、5カ月ぶりに減少した。新型コロナウイルス感染拡大に伴うロックダウン(都市封鎖)の影響などで一部地域で販売が滞った。(西沢亮)

米国のメーカー別の新車販売は、SUBARU(スバル)が前年同月比31・9%増と3カ月連続、トヨタ自動車が同27・7%増と2カ月連続、マツダが同29・7%増と7カ月ぶりに増加した。前年同月は半導体不足に伴う生産制約で販売が低調だったこともあり、3社とも3割前後の高い伸びとなった。

一方、生産制約や輸送の影響が続いたホンダは同16・0%減と、15カ月連続で減少した。

調査会社のマークラインズによると10月の米市場全体の新車販売台数(推計値を含む)は、同11・5%増の約119万台と、3カ月連続で増加した。米メーカーではゼネラル・モーターズ(GM)が同52・5%増の約20万台、フォード・モーターが同10・1%減の約16万台、テスラが同38・8%増の約4万台だった。

中国のメーカー別の新車販売は、トヨタが同20・1%増と5カ月連続で増加。一部地域で新型コロナの影響はあるが「政府による各種経済対策が後押しとなった」(同社)。

一方、日産自動車は同11・5%減と、3カ月連続で減少。同社幹部は「主要都市での感染症の流行や部品供給問題など、長引く逆風の影響を受け続けている」とした。

中国汽車工業協会によると、10月の中国市場全体の新車販売は同6・9%増の約251万台と、5カ月連続で増加した。うち電気自動車(EV)は同66・6%増の約54万台だった。英調査会社のLMCオートモーティブは「中国の販売は上海のロックダウン解除を受けて6月と7月に力強い回復をみせたが、その後は勢いを失っている」とした。


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