ADEKAは21億円を投じて韓国工場の生産体制を増強する。半導体成膜工程で使われる「高誘電材料」のラインアップを拡充する。韓国子会社の工場内に生産設備を追加導入し、2023年度中の稼働を目指す。同材料は次世代デバイスなどにも採用される見通しのため、現地での対応力を強化する。

生産能力は非公表。高誘電材料は、主に半導体メモリーの一つであるDRAM向けの材料。絶縁膜を形成し回路上を電気が正しく流れるために使われる。ADEKAは同材料で世界シェア約4割を握るとみられ、特に先端品向けでは高シェアを持つ。DRAMは大手半導体メーカーなどにより高性能化に向けた開発が進む。

ADEKAは性能を左右する半導体の回路微細化が進行しているほか、製造プロセスや実装技術などの革新によって今後は複数種類の新材料が必要になるとみて供給体制を整備する。


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