三菱ガス化学は半導体パッケージ用基板材料の生産能力を増強する。タイの生産拠点で新たな建屋を建設し、2025年10月に営業運転の開始を予定する。タイ拠点の生産能力を従来比約2倍に高める。今後進む半導体市場の成長による需要増に対応できるよう生産体制を整備する。

グループ会社のMGCエレクトロテクノ(タイランド)にBT積層材料を製造する建屋を新設する。投資額は非公表。24年4月に着工する。

第5世代通信(5G)や6Gといったデジタル化の進展に伴う膨大な情報を処理・保存する上で、半導体市場の中長期的な成長が見込まれている。こうした状況を踏まえ、半導体パッケージ用基板材料として使われるBT積層材料のより安定的なグローバルでの供給体制を構築する。

今回の生産能力増強を通じて、子会社のMGCエレクトロテクノ(福島県西郷村)はBT積層材料のマザー工場としての機能を高める方針。タイでは量産品の効率性の高い生産体制の整備や事業継続計画(BCP)の一層の強化を図る。三菱ガス化学グループのBT積層板は高い耐熱性などの特徴を持つ。


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