三菱ケミカルグループはフッ素関連製品大手の米Koura(コウラ、マサチューセッツ州)と、北米におけるリチウムイオン電池(LiB)用電解液のサプライチェーン(供給網)強化などに向けた協業検討を実施する覚書を締結した。

まずコウラが米国ルイジアナ州に電解液原料の六フッ化リン酸リチウムの製造設備を整備し、2025年後半に稼働する予定。両社の北米における具体的な協業内容や事業スキームについて今後検討する。

電気自動車(EV)を中心に電動車需要の拡大が見込まれる米国では22年にインフレ抑制法が成立。自動車メーカーなどが車載用電池の北米域内での現地製造や部材・主原料の現地調達を進めている。

一連の動きを受けて三菱ケミカルグループはコウラとの協業検討を通じ、北米における電解液の供給体制の強化を目指す。


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