ルネサスエレクトロニクスは、2025年に高崎工場(群馬県高崎市)で炭化ケイ素(SiC)を使うパワー半導体の生産ラインを立ち上げ、量産を始める。電気自動車(EV)の市場が急速に拡大する中、省エネ性能に優れたSiC系のパワー半導体需要が年々高まっており、ニーズを取り込む。

年内にも投資を開始する。投資金額などは未定。またパワー半導体需要の高まりを受け、14年10月に閉鎖した甲府工場(山梨県甲斐市)に900億円規模の設備投資を実施し、24年上期の稼働再開を決めている。EVで一般的なシリコン(Si)製の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)などのパワー半導体の量産を25年に始める。

柴田英利社長は、パワー半導体について「我々の取り組みは緒に就いたばかりだが、EVやEV以外でも(需要は)どう考えても一本調子で、それなりに大きなポーションになると考えている」と述べた。


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