コマツは今吉琢也取締役専務執行役員(61)が4月1日付で社長最高経営責任者(CEO)に昇格する人事を決めた。小川啓之社長CEO(63)は代表権のない会長に就任する。大橋徹二会長(70)は同日付で取締役に就き、6月の定時株主総会後に特別顧問に就任する。社長交代は6年ぶり。次期中期経営計画が4月に始動することを踏まえ、中計策定作業の中核を担ってきた今吉氏に社長職を引き継いで一段の成長につなげる。
今吉氏は初任地が粟津工場(石川県小松市)で、財務経理や経営管理を中心にキャリアを歩んできた。経営管理部長時代にはM&A(合併・買収)にも携わった。2019年度からの中計にも小川氏と共同で携わっており、小川氏は「(今吉氏と)価値観を共有している」。
今吉氏は今後の政治経済の変化を念頭に、自社が強みとしてきた「レジリエンス(復元力)をさらに強化していく」と抱負を述べた。小川氏は「(今吉氏がこれまでと)違った視点でさらに成長させてくれることを期待している」と語った。
【略歴】今吉琢也氏 87年(昭62)東大法卒、同年コマツ入社。18年執行役員、21年常務執行役員、24年取締役専務執行役員。鹿児島県出身。
素顔/コマツ社長に就任する今吉琢也(いまよし・たくや)氏:大局的見地で物事を判断
「クレバーで冷静。大局的見地で物事を判断できる」との社内評。現在、自社の売上高のうち海外が約9割を占めることを踏まえ「海外のメンバーを巻き込んでいくためにも価値観の共有は重要。共有があって初めて業績もついてくる」と一体感の強化を訴える。
自身は外国で勤務した期間が「全体の3分の1を占める」。1998年からの約6年間は米国で、2010年からの約3年間は中国で勤務。直近では中国の総代表として構造改革に尽力した。
世界経済は関税強化を推進する米トランプ政権の登場で揺れ動く。「今は自由貿易からの転換期で、試練の時」と指摘。「需要変動に対応したクロスソーシング(相互供給)を強化すると同時に、電動化や人工知能(AI)などの技術開発にも引き続き取り組みたい」と意欲を示す。
趣味は山歩きと映画鑑賞、ジョギング。高校時代は弓道で汗を流した。(編集委員・嶋田歩)


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