東京都市大学知識工学部の森博彦教授の研究チームはタブレット端末の画面タップ操作を、指でなく息を吹きかけて行う装置を開発した。タブレットの周囲に小さなマイクを設置し、息の音を拾う。画面の中でその音が最も強い位置を感知し、同位置を指でタップしたと判断する。現在、息の強さやタップ位置の精度を上げるべく改良を進めている。タブレットに搭載する形で実用化を目指す。

 息でタップする方式のため、手が不自由な人でもタブレット端末を操作できる。満員電車などで片手しか使えない状況で、電子書籍のページを息でめくることも可能だ。幅広い場面での活用が見込まれる。

 今後、マイクの最適な個数を見つけるなどして位置や強さなど、タップの精度を高める。現在は既存のタブレットに後付けして実験を進めているが、タブレットに搭載できる仕組みにしたいという。

 森教授は「日常生活で手がふさがる場面は意外と多い。手が不自由な人はもちろん、多くの人の役に立ってほしい。将来は企業に売り込みたい」と話している。

【ファシリテーターのコメント】
森教授の研究室では使いやすい次世代コンピューターや情報家電を開発している。人間工学の視点からユーザーインターフェースを研究し、今回の装置を開発した。アイデアを技術に変え、さまざまな製品の使いやすさを追求していくという。
明 豊