カルソニックカンセイは自動車が主体となり運転する「レベル3」に対応した次世代コックピットシステムの製品化に乗り出す。先行開発した試作機を使い、主要顧客の日産自動車をはじめ国内外の完成車メーカーに提案して感触を探る。車の運転と別のことができるという付加価値も訴求。2020年代前半に販売される高級車種での搭載を目指す。

 カルソカンが試作開発した次世代コックピットシステムは、人工知能(AI)を搭載。追い越し車両などの周囲の危険を予測して安全な運転をサポートする。危険度を色分けすることで、運転者に注意喚起するといった工夫をしている。自動運転時にくつろげるように車内空間が広くなる設計にした。

 自動運転時には運転席からタッチパネルで飲食店などの周辺施設の情報を検索可能で、電子ミラーの角度もタッチパネルで調整できる。ハンドルに車載カメラを搭載し、自動運転から手動に切り替える際に運転者から応答がない場合には、路肩などに安全に止まる機能も加えた。

 試作したコックピットシステムは、特定の車メーカー向けではないという。

 3月に米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)によるTOB(株式公開買い付け)が成立し、日産傘下から離れたが、売上高の8割強は日産と仏ルノー向けが占めている。今後の成長には日産以外の他社の開拓が不可欠のため、自動運転に対応したシステム開発で技術力をアピールして他社への食い込みを急ぐ考え。

【ファシリテーターのコメント】
先進運転支援システムや自動運転のさまざま技術と連携が必要になる。日産から独立したことでどのような多面的なアライアンスを組んでいくか。KKRの出口戦略ともからんでくる。
明 豊