ドアが開いた瞬間から自動運転を体感―。米アディエントは、緊急時を除きシステムが運転する「レベル3」と、限定された領域で運転手の操作が不要となる「レベル4」の自動運転車向けシート「AI17」のコンセプトシステムを公開した。ドアを開けると、座席が70度旋回して運転者や同乗者を迎える「ウエルカム・モード」などを搭載。安全性や利便性だけでなく、車内でくつろげるシートシステムに仕上げた。

 自動運転がレベル3以上になると、運転以外の活動時間が車内で増える。そのため、AI17は、座席を内側に15度回転させて同乗者と向き合うことでスムーズに会話ができる設計にした。リクライニングなどの座席変化はアームレストに収納されたコントロール・モジュールで操作可能。

 座席には通常ウレタンフォームが使われるが、プラスチック素材にして、重量を同社比約30%軽量化した。リチャード・チャング副社長は「(AI17で)完成車メーカーと議論を始めるツールにしたい」と強調した。

【ファシリテーターのコメント】
もともと自動車部品の中でもシートは収益性が低い方。「アディエント」は米ジョンソン・コントロールズがシート・内装事業を分割して16年に誕生した。自動運転時代に入ることで、シートの付加価値を高めることはできるだろうか。
明 豊