NTTは2020年度をめどに、東西地域会社が提供する光回線サービスなどの顧客・設備管理システムを統一する。東西が個別に開発しているシステムを、同仕様で作って二重開発を解消。年間数百億円かかっている開発コストを大幅に圧縮するほか、サービス開発期間の短縮につなげる。対象システムは光回線で約2000万人の加入者を抱えるNTTの中核システムなど。光回線サービスの普及鈍化など事業環境の変化に対応して一段の効率化に踏み込み、成長を持続する。

 NTT東日本・西日本の光回線サービス「フレッツ光」「コラボ光」を中心とした顧客の受付・開通処理を行うシステムと、接続回線やネットワークを管理するシステムを東西同一仕様で開発する。17年度中にも着手し、3年程度かけて移行する。

 開発するシステムは、データベースなどを管理する共通のプラットフォーム(基盤)の下にサービスごとに対応する小規模なシステムを構成する。サービスの料金変更やプラン変更に柔軟に対応するほか、システム構築作業を単純化する。

 現在は、サービス単位で別々のシステムを東西両社がそれぞれ開発し、サービス内容が変わる度に、システムを作り直している。システムを統一すれば、両社合計で年間数百億円かかっていたサービス開発に伴うシステム構築費を削減できる。サービスの開発期間も短くなり、市場に早く提供できる。

【ファシリテーターのコメント】
音声収入の大幅減などを背景に売上高が伸び悩む中、NTT東日本・西日本はコスト削減を進め、増益を確保してきた。利益率の高いサービス提供に加え、東西共同による最適なシステム構築で開発のムダをなくし、中長期で利益の安定化を図る。今後は両社で異なるサービスを同一仕様のシステムで運用することになる。ただ「東西の(組織の)統合に向けた取り組みではない」(NTT幹部)としている。
(日刊工業新聞第一産業部・清水耕一郎)
日刊工業新聞 記者