三菱自動車は中型スポーツ多目的車(SUV)「アウトランダー」に、アウトドア感を強調させた特別仕様車「アクティブギア」を追加して発売した。外観や内装にアクセントカラーとしてオレンジ色を配置し、レジャーシーンに映えるデザインに仕上げた。消費税込みの価格は、289万5480円から。初年度500台の販売を見込む。

 アクティブギアは4月にミニバン「デリカD5」に初めて設定。今回の特別仕様車はアクティブギアの第2弾になる。フォグランプベゼルやドアミラー、シートなどの部分にオレンジ色を取り入れたほか、オプション設定だったルーフレールを標準装備した。
日刊工業新聞2017年7月24日

「エクストレイル」と車台共通化
 日産自動車と三菱自動車は2019年にも車の基本骨格に当たる「プラットフォーム(車台)」を共通化する。同時期に共通の車台を採用した主力のスポーツ多目的車(SUV)をそれぞれ発売する。資本業務提携してから初めての車台共用となる。ルノーも含めて同車台を使った車種は世界で年販200万台の規模を想定する。規模のメリットを生かして商品力を向上し拡販を図る。

 日産とルノーが取り入れている設計手法「コモンモジュールファミリー(CMF)」を活用した車台を共用する。中型に当たる「CMF―C/D」の現行車は日産のSUV「エクストレイル(北米名ローグ)」や同「キャシュカイ」がある。

 現在、エクストレイルなどは次期型を開発しており、三菱自の同じ車格の新型車にも同じ車台を使う。車種はSUV「アウトランダー」の次期型とみられる。

 エクストレイルは15年度に世界で73万台売れた日産の最量販車種。キャシュカイは37万台売れた。アウトランダーも三菱自の2番目の量販車で17万台販売。両社ともに規模が大きい車格であるため、CMF―C/Dでの車台共用を優先することにした。一回り小さい「CMF―B」など他の車格でも車台の共用を検討している。

 CMFは現行のエクストレイルで初めて導入した。車両の基本構造をエンジンルーム周辺、車室など五つのモジュール(複合部品)に分解し、各モジュールの組み合わせによって小型、大型車などさまざまな車格を効率よく開発する手法。

 調達や開発コストの削減と商品力の向上を両立するのが狙いで、エクストレイルのヒットにより収益改善にも寄与している。現在、CMF―C/Dで軽量化やコストの大幅減を目指して開発を進めている。
日刊工業新聞2016年12月22日

【ファシリテーターのコメント】
日産−ルノーのCMF戦略の初期3年は、着実に成果を刈り取っているようだ。購買、生産関連でのコスト改善は日産の業績の強いドライバーとなってきた。これから、CMF-C/Dの第2世代、CMF-Bの本格拡大期に入る。その最大の注目は、「アウトランダー」がCMF-C/Dを活用する方向であること。シナジーは共同購買の効果を超えて、開発、設計、調達の領域に一気に拡大が望める。課題は、いかに個性モデルを生み出し、品質費用をコントロールしていくかだろう。
明 豊