ヒトカラメディア(東京都渋谷区、高井淳一郎社長)は、仮想現実(VR)で内装工事前物件のレイアウトを内覧できる「パターンオーダーオフィス」サービス提供を始めた。物件オーナーにとって、賃貸契約前の造作費用など初期投資リスクがなく、立地条件などにより、売り出しにくい物件の付加価値化を産む。一方、テナントも内装費が不要で費用削減となり、実際の使用イメージを体感できる。

 近年、内装をそのまま引き渡す居抜き物件や会議室付き物件の需要が高まっている。こうした動きに対応するのが狙い。

 企業規模に合わせ、5種類のレイアウトを展開。室内の定点位置からVRキットを装着することで、造作前の物件で視覚的に内装デザインを把握し、オフィスの使用を体感できる。5種のレイアウト以外にも、床はカタログから選択することが可能だ。

 また、新サービスは画像データをウェブページに埋め込んでいるため、募集している部屋のURLさえあればどこでも内覧可能。仲介会社は営業ツールとして活用できる。

 双日リートアドバイザーズ(東京都港区)の提供する物件「FORECAST早稲田FIRST」では、4月に内覧会を行った。2週間以内に2件の申し込みがあり、うち1件が6月に契約に至った。

 ヒトカラメディアは、スタートアップ企業を中心にオフィス仲介や内装プランニングなどを行う。新サービスの提供により、居抜きの需要の多い同社の顧客へのサービス提供にもつながる。

 また、同社の提供する居抜きマッチングサイト「スイッチオフィス」の利用が増えるなど、社内の別事業につながる循環型事業を目指す。

【ファシリテーターのコメント】
内装工事期間が不要となれば、オーナーにとっては次の借り手(買い手)を探すまでの期間も短縮されるのでメリットは大きそうだ。
松井 里奈