トヨタ自動車は2018年度から新たな原価低減活動を始める。主要部品メーカーに「RRCI」(良品・廉価・コスト・イノベーション)と呼ぶ活動の第3期目の取り組みを始めると伝えた。コスト目標などは個別に定めるが、20年代前半に市場投入する車種に活動成果を反映する考え。安全機能の拡充や環境規制対応などで車両価格が上昇傾向にある中、部品メーカーと一体となった原価低減を進め、競争力を底上げする。

 材料、シャシー、ボディー、電子部品などの品目ごとに新たな部品を設計する。計画では、17年度内にトヨタと各社間で部品の軽量化や静音性といった性能目標、コスト目標を設定し、18年度から順次設計を本格化する。現段階では全体のコスト削減目標など示しておらず、部品メーカーと個別に協議するとみられる。

 トヨタは例年、3000億―5000億円規模で製造原価を低減し、営業利益の押し上げ要因としてきた。ただ、17年度の原価低減は原材料費の高騰などもあり、期初時点の予想で900億円にとどまっていた。

 自動運転技術や燃料電池車(FCV)といった先端分野への研究開発投資も増える中、部品メーカーと一体でコスト削減を徹底し、収益力を高める。トヨタ幹部は「世界で最も競争力のある生産体制を目指す」としている。

 トヨタは10年にRRCI活動を開始。平均3割の原価低減を目標に取り組み、13―15年発売の車種に成果を反映させた。15年から活動を本格化した第2期ではトヨタの新設計思想「TNGA」と連動し、部品の共通化や低コスト化を推進してきた。

【ファシリテーターのコメント】
トヨタは世界各地の燃費規制などに対応するため、新型エンジンの開発に着手しており、20年代前半にも投入する計画。エンジン改良と並行してRRCIで他の主要部品も刷新し、商品力とコストの両立を目指す。
明 豊