東芝は半導体メモリーの新工場を岩手県北上市に建設する方針を固めた。新型の3D(3次元)NAND型フラッシュメモリーの生産能力を高める狙い。2018年度にも着工し21年度までに2棟を稼働させる。総投資額は1兆円規模。半導体子会社の東芝メモリが計画を進める。一方、提携先の米ウエスタンデジタル(WD)との対立が深刻化しており、従来通り同社と投資を分担できるか不透明。東芝メモリ単独で巨額投資を実施するのは困難で、提携戦略の再構築が不可欠だ。

 東芝は経営再建のため、17年度中に東芝メモリを売却する計画。新工場計画を説明した上で入札手続きを進めており、東芝メモリのオーナーが東芝から切り替わっても計画は継続される見通し。

 新工場は東芝のシステムLSI生産子会社であるジャパンセミコンダクターの岩手事業所の隣接地に建設する。既存の四日市工場(三重県四日市市)以外でメモリーを生産するのは初めて。

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【ファシリテーターのコメント】
東芝にとって、まずは16年度有価証券報告書の提出延期後の期限である8月10日が山場。それを「適正意見」で乗り越えれば、東芝メモリの売却手続き、新工場計画の動きが一気に加速するだろう。東芝は17年1月までは新工場計画についてWDと協議していたが、今はストップしている。係争状態にあるとはいえ、東芝は今後もWDとの対話は続ける意向。しかし今のところ明るい兆しは見えない。
後藤 信之