厚生労働省は23日、テレワーク推進に向けて労務管理の留意点などを挙げた報告書案を同省の検討会で示した。新型コロナウイルス感染症対策として導入が広がるテレワークを収束後も続けやすい環境を整える狙い。労働時間管理だけでなく、人事評価や人材育成、費用負担など労務管理全般を盛り込んだ上、社内制度などを明確にする必要性を訴えた。厚労省は年内に公表する同報告書を踏まえ、2020年度内に指針を改定する。

検討会で示したのは「これからのテレワークでの働き方に関する検討会報告書案」。テレワークが可能な職務について、企業が対象者を選ぶ際には正規・非正規など雇用形態の違いだけを理由としないことや、テレワークを望まない労働者への配慮も大切だとした。

人事評価については対象となる具体的な行動や評価方法をあらかじめ示すほか、評価者に訓練の機会を設ける重要さにも言及した。

費用負担については通信費やイス、パソコンなどの機器、サテライトオフィスの使用料について、会社と労働者のどちらが負担するか、限度額を含めて労使で協議し、就業規則などに定めることが望ましいとした。

作業環境や健康状態の管理・把握のほか、メンタルヘルスのあり方にも触れた。テレワークを導入した企業などの事例集の作成・周知が必要としている。

新型コロナの流行に伴い、テレワークは広く導入が進んだが、労働時間管理のあり方などの課題が浮き彫りになった。このため厚労省は有識者による検討会を立ち上げ、推進にかかわる課題と対応方針などを議論してきた。

厚労省がテレワークにおける労務管理の指針を改定すれば、18年2月に策定後初となる。