数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアム(東京都文京区、北川源四郎議長=東京大学数理・情報教育研究センター特任教授、03・5841・8558)は、全国の大学における数理・データサイエンス(DS)・人工知能(AI)教育の第2回調査をまとめた。364校(回答率46%)のうち同分野の学部・学科の設置・計画をするのは、2020年度の44校から21年度以降に61校と急伸する。また科目の導入も増えてきている状況が分かった。

政府は「AI戦略2019」で全大学生に数理・DS・AI分野の基礎レベル教育をすることを掲げる。

国立大学を中心とする数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムが先導し、調査は20年夏に実施した。

まず一般教育(教養教育)で、数理教育(数学や線形代数など)を「全学か学部単位で導入」するのは回答355校のうち79%で、18年の同様の調査の70%から9ポイント増。同じくDS・AI教育は65%と、前回の53%から12ポイント増だった。両分野で全学部生が受講可能な科目の導入は予定を含め全体で6―7割、中でも国立大は8―9割になるという。

対してDS・AI教育を学部専門教育で「全学か学部単位で導入」するのは71%で前回が67%。大学院教育では56%で前回が52%。どちらもあまり伸びていない。また修了証発行などの特別プログラムは、回答364大学のうち17%が実施していた。

同分野の教育組織の設置も急増する。北川議長は「数年前まで日本には、統計を教える学部・学科さえなかった」と進展の目覚ましさを強調する。学部だけでなく、大学院の研究科・専攻は20年度で35校、21年度以降は予定を含めて45校に。全学推進役の教育センターも同じく75校から82校に増える。

同コンソーシアムは一般教育レベルのモデルカリキュラムを公開している。「知っていた」のは国立大の84%、公立大、私立大はともに44%。「活用した/する予定」は国立大60%に対し、公立大は17%、私立大は24%だ。同コンソーシアムが提供する講義の動画、スライド、教科書シリーズなどの教材でも同様の傾向だった。

今後、文系単科大学も含む全大学での教育実施に向けて、公私立大での教材共有の意識を高めることがポイントとなりそうだ。