NTT東日本は単体の中途採用人数を、2023年度に20年度実績比5倍の100人とする方針を明らかにした。人工知能(AI)などのデジタル技術に明るい人や、医療や農業といった業界の知見を持つ人材の確保を図る。NTT西日本も直近で高水準の中途採用が続く。両社は収益源多様化の観点で、第5世代通信(5G)を地域限定で使うローカル5Gなど、光回線以外の事業の拡大を急いできた。即戦力人材の採用強化で新規事業を加速する。

NTT東は20年度の中途採用の内定人数が20人で過去最多だった。21年度以降も段階的に増やし、23年度には100人の内定を見込む。自社の社員に友人や知人を紹介してもらう「リファラル」の活用や、ウェブサイトでのPRなどで中途採用市場での存在感を高め、達成につなげる考え。21年10月から課長級の人材に適用予定である「ジョブ型」の人事制度も中途採用に寄与するとみている。

同社は従来、光回線関連事業が主体だったが、近年はクラウドコンピューティングや農業の分野で新会社を設立するなど事業の多角化を図ってきた。自社で不足している専門技能を持つ人材を中途採用で確保しつつ、既存社員の育成計画の見直しも進めて事業構造の変化に対応する。

NTT西は単体の中途採用が20年度100人で過去最高だった。21年度は20年度並みとする方針で、22年度以降は未定。収益源多様化を念頭に置くのはNTT東と同様だが、中途採用の開始はNTT西が早かったという。これがNTT東よりも20年度の内定人数が多い一因とみられる。