NTTは主なグループ会社において、優秀な若手社員を早期に抜てきする人事制度を2023年度にも導入する。従来、新卒が管理職になれるのは最短で30代半ばだったが、新制度では20代でも可能になる見通し。年齢や年次によらずに評価し、専門性の高い人材を多く育てる狙い。NTTは管理職向けには職務の内容に応じて処遇をする「ジョブ型」の人事制度を導入済み。今後は若年層の育成に拍車をかける。

これまでの一般社員向けの人事制度では、一つ上位の等級へ進むために最低限必要な期間が2―3年だった。新制度の詳細は今後、労働組合とも議論して詰めるが、専門性の高さを重視して評価し、最短1年で昇級可能とする方針。実現すれば、22歳時に新卒で入社した人が6年目の27歳で管理職に就く事例も考えられる。

NTTは自社とNTTドコモをはじめとする主要事業会社5社の計6社において、20年7月からジョブ型人事制度の適用を開始。21年10月に全管理職へ広げた。一般社員はジョブ型の対象にはしないものの、従来よりも専門性を重視した評価制度に改めることで、プロフェッショナル人材の育成を推進する。

また、一般社員向けの新制度の適用会社は、ジョブ型を運用中の社数よりも大幅に増える公算が大きい。

通信業界では、人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)といった技術の重要性が増している。また、ドコモのような携帯通信会社においては消費者向け通信料の値下げが進み、金融・決済やコンテンツなどの非通信領域に力を注いで収益源を拡充する必要が高まった。NTTはこうした環境変化を踏まえ、多様な専門家を擁する体制の構築を急ぐ。