厚生労働省は、高度プロフェッショナル(高プロ)制度で、在社した時間と社外の労働時間の合計が月間で400時間以上だった人が2事業場でいたことを同省への報告で明らかにした。300時間以上400時間未満の人も4事業場でおり、長時間労働の実態が浮き彫りとなった。一般労働者の場合の過労死ラインで月約173時間をはるかに超えている。

厚生労働省の労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の専門部会の中で、報告内容が提出された。

2019年4月に導入された高度プロフェッショナル制度は、研究開発やコンサルタント、ファンドマネージャーなど専門知識を持つ年収1075万円以上の人を対象に、残業上限などの規制を外す仕組み。企業は在社時間と社外での労働時間の合計を「健康管理時間」として把握することが義務付けられている。

厚労省は22年3月までの1年間について高プロ対象者の状況を報告させた。1カ月間の健康管理時間が最長だった人はコンサルタント業務の2事業場で「400時間以上500時間未満」の人がいた。同じくコンサルタント業務の4事業場で「300時間以上400時間未満」の人がいた。

一般労働者の法定上限は週40時間で、月間に換算すると約173時間となる。労働者側と協定を結んだ場合の残業は「月100時間」が特例の上限で、いわゆる過労死ラインとも呼ばれる。現場の過酷な実態がうかがえる。