AGCは2024―26年の次期中期経営計画で初めて人財の多様性(ダイバーシティー)に関する目標を設定する。女性管理職の比率を高めるほか、外国人や中途採用者の上位登用を積極的に進めるなどの内容を盛り込む。ダイバーシティーを長期的な競争力の源泉と捉え、個の能力を引き出し組織の成果を最大化する“人財のAGC”を前面に打ち出す。

現在、AGCの課長以上の管理職における女性比率は3・8%。今後、女性の積極的な採用や登用を推進しながら女性従業員が活躍できる制度や仕組みを導入し、30年に約8%まで引き上げることを目指している。

次期中計の目標値はこれから詰めるが、この長期ビジョンを軸に具体的なロードマップを策定する。女性管理職比率を指標に、役員報酬の一部である賞与へ反映する仕組みなどの検討も進める。

同社では製造現場での就労を希望する女性従業員が少なく、技術系採用では女性の応募者が限られる。そのため、まず新卒における総合職の女性採用を30年に20%以上へ引き上げることを目指し、並行して女性の役員(取締役・監査役)比率を30%、執行役員比率を20%まで増やす。

外国人や中途採用者についても目標を中計に織り込む見通し。中途採用比率は現在約50%。外国人従業員比率はAGCグループ全体で約8割に達し、これに伴って管理職登用も増えつつある。

AGCは7月から、事務職などを含む組合員平均の月例賃金を6%引き上げた。大卒総合職の上げ幅は10%となり、23年4月入社の総合職の新卒社員の初任給は前年比13%アップする。

平井良典社長は「当社の成長の原動力は人財だ。ダイバーシティーを進めつつ、給与面もグローバルに競争できるレベルに高め、優秀な若手を獲得したい」と話す。