日刊工業新聞社が実施した「第18回企業力ランキング」(経済産業省後援)でのアンケート設問では、毎回、人的能力の開発と多様性に関する項目を設けている。継続調査としてジェンダーフリーの観点から男女を問わず、育児に関われる仕組み・風土を構築できているかを聞いたところ、「男性社員の3カ月以上の育児休暇取得数が3年前比で、50%以上増えた」とする企業が全体の60・3%に及んだ。前回と異なり、「期間を3カ月以上」との条件付けをしており、長期の男性育児休暇取得は着実に進んでいることが分かった。

日本の育児休業取得率は女性が8割台で推移している。だが、男性は上昇傾向にあるものの女性に比べ低い。2020年度の男性による育児休暇取得率は、12・65%(厚生労働省調べ)だった。4月の法改正では、育児休業を取得しやすい雇用環境整備も義務付けられており、企業には一層の努力が求められている。

前回調査では男性による育児休暇の期間は問わず、「取得率が3年前比で50%以上増えたか」を聞いた際、「はい」は66・4%と過半を超えていた。今回、「3カ月以上の育児休暇取得が3年前比で50%以上増えた」とする回答は、法人税上位企業で74・1%、グローバル型企業(営業利益率7%以上で海外売上高比率50%以上)では74・6%と高水準だった。営業利益率が12%以上の企業においても60%となっており、優良企業ほど男性の育休取得の仕組み・風土が醸成されているとも言えそうだ。

一方、新型コロナウイルス感染症の発生以後、テレワークは常態化している。それに伴い、テレワーク下での健康増進支援も進んでいる。「在宅勤務者の健康活動推進策を新たに導入・見直した」との設問では、全体の58・2%(前回56・7%)が実施。わずかながらも進展しており、法人税上位企業では70・4%が取り組んでいる。テレワークに伴う、コミュニケーション機会の不足がメンタルヘルスに影響するケースも出ており、さまざまな角度から働き方改革の支援体制強化が必要となっている。