フジテックは国内従業員を対象とする人材育成の新しい取り組みを始めた。昇降機の設置や保守を担うフィールドエンジニア(FE)は、リーダー研修を通じ意識改革を促すほか、人事評価制度や待遇の改善も検討する。将来の幹部、部門長といったマネジメント層の育成にも力を入れて、中長期の企業成長に向けた基盤をつくりたい考えだ。

4月に総務本部内の組織を格上げした人材開発本部を設置し、人材育成の体制を強化した。FEには従来から経験年数などに応じた研修制度があるが、8月に新たにサービスセンター約110拠点の約150人を対象とする「保守リーダー研修」を導入した。

最新の技術や製造など他部門の業務を学び、自分たちの働き方について議論して提言をまとめる。事業本部長など経営幹部からの期待も伝えて、リーダー層の意識改革を促す。12月から社内資格に応じたFE専用の徽章の配布を始めるほか、海外12法人のFEを交えた社内技能競技大会を3年ぶりに再開する。

FEは国内従業員の3分の1にあたる1000人以上を占めるが、人材の確保には苦戦しているという。中山忠久常務執行役員人材開発本部長は新しい研修制度などを通じて、「裏方として組織を支えるFEのモチベーション高める」のが狙い。2024年度までの中期計画期間中に人事評価制度や給与を含む待遇面の改善を検討する。

マネジメント層の育成では6月以降に「フジテックアカデミー」を新設し、将来の幹部職と部門長を育成する二つの研修制度を始めた。それぞれ30代の15人と40代以上の5人程度を会社が選抜し、社内の課題解決策やマネジメント、会社経営などについて学ぶ。

人材育成を強化し、「個人の人間力を高め、闊達(かったつ)、はつらつとした組織をつくりたい」(中山常務執行役員)との考えだ。