沖縄・宮古島地域で30日、下地島空港の旅客施設が開業する。ジェットスター・ジャパン(千葉県成田市)の成田便が就航。7月からは同社・関西便、同地域初の国際定期便となる香港エクスプレスも飛ぶ。沖縄の観光客は年1000万人に迫るが、飲食費や土産物購入などの観光単価の低さが課題だ。離島周遊による滞在日数の伸長と観光地としての魅力向上が求められており、同空港には観光客の動線と客層の多様化に期待がかかる。(那覇支局長・三苫能徳)

 下地島は宮古島西側に浮かぶ面積約10平方キロメートルの島。ほぼ陸続きの伊良部島を通じ宮古島と橋で往来できる。下地島空港は民間機の訓練に利用されたが大手2社が撤退。県は活用策を募り、三菱地所と国場組(那覇市)、双日による新施設開業に至った。プライベートジェットの誘致も掲げており、海外の富裕層を迎える構えだ。

 宮古島観光協会の担当者は「船で来て滞在し、飛行機で帰る流れができてほしい」と期待する。2018年、宮古島(平良港)にはクルーズ船143隻が寄港した。クルーズ客は滞在時間が短く、消費額が少ない傾向にあるが、宿泊を伴うことになれば地元への経済効果は大きくなる。

 宮古島地域では、19年内に6カ所のホテルが開業予定。18年末比で約1割増の4000室規模となる。経済圏の小さな離島だけに、急激な観光の伸びに追いつかず、人材不足や不動産高騰など課題も表出している。

 だが「しばらく開業自体が観光の目的になる」(県観光政策課)など、離島観光の新しい形として新空港への期待は膨らんでいる。