消費額増なるか、沖縄観光“期待の星”が開業
下地島は宮古島西側に浮かぶ面積約10平方キロメートルの島。ほぼ陸続きの伊良部島を通じ宮古島と橋で往来できる。下地島空港は民間機の訓練に利用されたが大手2社が撤退。県は活用策を募り、三菱地所と国場組(那覇市)、双日による新施設開業に至った。プライベートジェットの誘致も掲げており、海外の富裕層を迎える構えだ。
宮古島観光協会の担当者は「船で来て滞在し、飛行機で帰る流れができてほしい」と期待する。2018年、宮古島(平良港)にはクルーズ船143隻が寄港した。クルーズ客は滞在時間が短く、消費額が少ない傾向にあるが、宿泊を伴うことになれば地元への経済効果は大きくなる。
宮古島地域では、19年内に6カ所のホテルが開業予定。18年末比で約1割増の4000室規模となる。経済圏の小さな離島だけに、急激な観光の伸びに追いつかず、人材不足や不動産高騰など課題も表出している。
だが「しばらく開業自体が観光の目的になる」(県観光政策課)など、離島観光の新しい形として新空港への期待は膨らんでいる。