自慢するわけではないが記者は今から10年前、正真正銘のギャンブラーだった。ボートレースをメインに舟券で稼ぎ、各地の公営競技場を旅打ちするという、着の身着のままなフーテン生活をしてきたのである。そんな私が出会ったギャンブル場のギャンブルメシを紹介してみたいと思う。

◆ギャンブルメシの定番、モツ煮はボートレース江戸川が秀逸!


⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1371503

 ボートレース多摩川の名物・牛炊は、ボートレースをしない一般の人でもわざわざ足を運んでまで食べに来るという、ギャンブルメシ界の最高峰的な存在だ。牛すじ肉で取っただし汁をごはんにぶっかけただけの一品なのだが、これがまた本当に旨い。ニンニクを少し入れて一味を振りかけ、キムチを混ぜてカスタマイズさせれば、旨さも倍増。一口食べれば、ほほー!と思わず声が漏れてしまう旨さなのだ。

 今でこそギャンブル場はあまり人がいなくなってしまったのだが、90年代〜00年初頭くらいまでは、昼に行くとすでに売り切れ……なんてこともザラ。食堂に来るおっさん連中が牛炊のコーナーに長蛇の列を作る日も珍しくはなく、おっさんたちのスタミナ食だったのである。

 そんな牛炊を久しぶりに味わうために先日、ボートレース多摩川に行ったのだが、昼過ぎでもしっかり食べることができた牛炊になんとはない哀しみに似た思いがこみ上げてしまった。

 他にもボートレース若松のホルモン串、武雄競輪で食べた餃子のおでん、高知競馬で食べたオバチャンが売ってたアイスクリーム、売店の充実度は日本一じゃないかと思う川口オートの売店など、ギャンブル場のメシには思い出が一杯詰まっている。ギャンブル場には旨いメシ、不思議なメシがいっぱいあるのだ。レースや勝負の合間に、そんな食べ物たちを探してみてほしい。

取材・文/佐藤永記 構成/長谷川大祐(本誌)