90分周期を守った6時間睡眠、うがい薬でコロナ予防、梅干しや甘酒などの発酵食品は体にいい……これまで我々が正しいと信じていた健康習慣の中には、実は体を害する危ない行為が存在する。健康になるつもりが、かえって不健康になる日常の意外な習慣とは?今回は、睡眠について睡眠健康指導士の金沢優治氏に聞いてきた。「睡眠は6時間の眠りで十分疲れが取れる」と思われている方も多いかもしれないが、そこにも健康に悪影響を与える、思いがけない落とし穴が……。

◆6時間の睡眠は体調不良になる確率がダントツで高い

「6時間の睡眠は体調不良になる確率がダントツで高く、眠りの質も低下しやすいんですよ。40〜50代でも7時間は確保してほしいところです」

 そう語るのは睡眠健康指導士の金沢優治氏だ。睡眠の常識を覆しかねない話だが、その理由は一体何なのだろうか?

「レム睡眠とノンレム睡眠の切り替わりの周期が90分だから、6時間の眠りは体にいいといわれてきました。しかし実際は、75〜120分と相当な個人差があります。仮に120分周期が適正の人が、90分周期睡眠を行うと、脳と体の疲労を回復させるノンレム睡眠を強制的に終了させることになり、十分な休息が取りにくい」

 寝ても疲れが取れないと感じている人は、自分に合った周期を探ってみるべきだろう。

◆どんな寝姿勢にもデメリットがある

 また「どんな寝方にもデメリットがある」と訴える金沢氏。

「まず仰向けで寝ると、呼吸困難に陥る恐れがあります。最近では、よく噛まないで食べる人も多いため、顎があまり発達していないことが多い。そんな人は、気道に舌が落ちてきて、睡眠中に無呼吸になり、危険な状態に陥ってしまうのです。そんなに太っているという意識がない人でも、この状態には陥りやすいので、注意が必要。

 そして横向きで寝ることにも、デメリットはあります。ベッドや枕などとのバランスによって、首や背骨などが歪みやすくなったり、血液の循環が悪くなってしまうことがあります。横向きで寝続けることで、肩凝りや腰痛を訴える人も多いですね。

 最後にうつ伏せ寝ですが、この姿勢は顔やお腹側に全身の体重がのしかかります。そうすると顔の輪郭や歯並びの変形、心臓に負担をかけやすいといった状態が起こりえます」

◆寝返りが打てないソファーでの睡眠はNG

 八方塞がりな寝姿勢だが、果たして対処法はあるのか?

「同じ姿勢を長時間保ち続けることになる睡眠。だからこそ、寝返りを打てる環境づくりが重要です。恋人やペットと一緒に寝るという方も多いですが、できることなら十分なスペースが取れるよう一人で寝てほしいところです」

 ソファやこたつなど、狭い場所での睡眠はできるだけ避けるのが肝要だ。

◆▼対処法「適正睡眠時間と寝返り環境を確保」

 個々人に合った睡眠時間を確保しよう。合う時間を探るには、子供の頃を思い返すのも有効。「よく寝る子だった」と言われている人は、ロングスリーパーの可能性あり。寝姿勢もデメリットがつきものなので、寝返りが打てる環境を準備すべし。

【睡眠健康指導士・金沢優治氏】
睡眠スパ協会(PSC)代表理事。自身も重い睡眠障害に陥った経験から、睡眠専門家の道へ。個人のライフスタイルに合わせた「睡眠コンサルティング」などの事業を展開

<取材・文/週刊SPA!編集部>

―[危ない健康習慣]―