―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―

◆車のガソリン代を少しでも安くする方法

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。私はケチなのですが単にケチなだけでなく、“ケチで快適”を目指すというドケチ快適な日々を送っています。

 私は、高級腕時計やクルマといった高額アイテムを、買った値段かそれ以上で売ることによって、実質消費額を極力低くするという努力を実施。その結果、ケチりながらも高級品を所有するということが実現できているわけです。

 しかしガソリン代が高騰している今、クルマを走らせただけでケチという観点では許しがたい状況となっています。

 というわけで、今回は「車のガソリン代を少しでも安くする方法」を考えてみたいと思います。

◆所有するクルマの燃費は6km/l前後

 まず、私が現在所有しているクルマをご紹介。V8 5000ccエンジンを搭載した、メルセデス・ベンツのW140型Sクラスであります。燃費は、都内一般道だと6キロ前後といったところで、今の高燃費性能車と比べると「かなり燃費が悪い」部類のクルマだといえます。

 また、ガソリンタンクの容量は約90Lと大きめで、メーターのランプがついてから満タンにすると、だいたい70L以上はゆうに入ってしまいます。

 そのため、今のように、ガソリン価格が1リッターあたり170円超えとなっていると、満タンにした際の支払額は余裕で1万円超え。だいたい1万2000円、1万3000円といった支払額になるわけです。

 そして、走ればガソリンはなくなっていくわけですから、月に1000km走ろうものなら、1週間と少しの頻度でガソリンスタンドに行く必要があるわけで、その度に1万2000円ものお金が消えていくということになってしまいます。そうなると、週1で高級レストランに通っているのと同じような感覚です。

 ちなみに、リーマンショック直後の時期、ガソリン価格はレギュラーが88円、ハイオクが98円といった時期がありました。ハイオクを70リッター入れたとしても、支払額は6800円ほどで済んでしまうわけです。

 とはいえ、この6800円という額も、高級レストラン並。1万2000円のディナーが、6800円のランチになった程度で、高額なことに変わりありません。

◆燃費が良いセカンドカーを買う/買い替えをするという選択

 そうなると燃料代よりも、燃費が良いクルマに乗ったほうが得となります。燃費が12km/lというクルマは、今の時代“そこまで燃費が良い方”ではありませんが、それでもW140の倍は経済的。今の高いガソリン価格だったとしても、W140に乗っている私からすると、燃費が良いセカンドカーを導入するだけで、燃料代を半額にできることになるわけです。

 しかし、私は“燃費が良いセカンドカー”は買いません。

 リーマンショック前の2008年、ガソリン代は今と同様に高かったのですが、その頃、私はそのガソリン価格にビビり、燃費が良いという理由でトヨタプリウスをセカンドカーとして購入。プリウスの燃費は、当時私が乗っていた三菱プラウディアの倍といったところだったので、精神的には“移動が楽”になったのですが、実は後から計算してみると、たいして得とはなっていなかったのです。

 むしろ、セカンドカーを導入したことによる経費を考えると、燃費が悪かったとしても、そのクルマを普段遣いしているほうが“得”となったぐらいです。

 クルマは、1台ごとに自動車税や任意保険代、重量税や自賠責といった車検関連代金がかかるため、まったく壊れなかったプリウスでも年13万円程度がかかっていました。ですから、そういった維持費を考慮すると、節約したはずの燃料代が吹き飛んでしまう、ということになってしまっていたわけです。

 ちなみに、上記の年間維持費には駐車場代や車両本体の価格が含まれていないため、それらを考慮すると、さらに「燃料代の節約」は難しくなるでしょう。

 また、好きなクルマに乗りたいからそのクルマを買ったのに、燃費が悪いという理由でセカンドカーを買ったなら、結局はセカンドカーにばかり乗ってしまい、“好きなクルマに乗れない”というフラストレーションもたまります。

 ですから私は、好きなクルマを買うときに、あらかじめ燃費が悪いことや、将来的にガソリンが高くなる可能性がある(1リッターあたり200円)ということを考慮して、維持費の年間予算を組んでから、好きなクルマを購入するようにしています。

◆わざわざ安いスタンドに行くのはありか?

 現在、私はハイオク1リッターあたり175円程度で入れることができているわけですが、あらかじめリッター200円となることを想定していたために、まだ「ガソリンが高くて困る」という感覚にはなっていません。

 とはいえ、何も考えずにガソリンを入れてしまうと、スタンドによってはすでにハイオクが200円超えとなっているところもあるため、基本的には、安いスタンドで満タンにするというということが重要です。

 では、家から少し遠くに、安いガソリンスタンドがある場合、家の近くで入れるのと、どちらが得か、ということについてですが、私は片道5km程度であれば、安いスタンドまで行きます。

 もちろん、所有するクルマのガソリンタンクの容量や、遠くにあるスタンドが“いくら安いか”にもよりますが、私の場合は70リッター入るので、遠いスタンドがリッター10円安いと700円お得。燃費が悪かったとしても、5kmぐらいの距離(往復10km)だと余裕でお得となるわけです。

 ちなみに、一回の走行距離を5km程度伸ばして、スタンドまでガソリンを入れに行くというのは、クルマにとっても健康的。“ちょい乗り防止”に役立ちます。

◆長距離ドライブ時は相場が安いエリアを狙う

 家の近くであれば、地元なので「どのスタンドが安い」のか、大体把握することができるでしょうが、長距離を走るとなると、安いガソリンを入れるには工夫が必要です。

 東京⇒関西など、無給油で目的地までたどり着けない長距離の場合は、高速道路上のパーキングエリアで給油する必要もでてきます。

 そのような場合、私は事前に経由地や目的地の情報を調べてから行くことにしています。

 ご存知の方も多いでしょうが、gogo.gsを利用すれば各地のガソリン価格を把握することが可能。ただ、gogo.gsは最新のデータでない場合もあるため、私は遠方に行く場合、「その地域の相場」を調査することに役立てています。

 また、高速道路上のガソリンスタンドは、ネクスコの公式サイトに各スタンドの単価が掲載されているため、「どこが安いか」がすぐわかります。

 先日、私は東京から鳥取方面まで行ってきたのですが、行きは新東名の駿河湾沼津SA、帰りは中央道の虎渓山PAで給油。鳥取付近では、鳥取駅周辺や米子周辺といった、大きな街のガソリン価格が安かったため、そのあたりを狙って東京と変わらない水準で満タンにすることができました。

 ちなみに、コストコがある地域に向かう場合、現地のコストコで給油するというのが最もお得。昨年、私は金沢に行ったのですが、コストコで給油した結果、いつも行くガソリンスタンドよりも安価な状態で、金沢⇒東京を走ることができてしまいました。コストコのガソリンは、安いにも関わらず品質が高く、私はシェルのVパワーにも負けないと感じています。積極的にVパワーを入れている私ですが、コストコのカークランドシグネチャー品質は信頼しています。

◆ガソリン価格の上下にストレスを感じるな

 レギュラーが1リッターあたり170円超えという今、ガソリンがずいぶん高くなったという印象がありますが、結局のところ、個人としては、まだ我慢できる範囲内であります。

 個人でクルマに乗るといった場合、日常的に乗るという人でも、せいぜい1年1万km程度。これが、1年2万kmや3万km走るとなると、話は別となりますが、個人の場合、燃料代の高騰は、それほど影響は大きくないといえます。燃料代が安い時期=88円だったとしても、今のように170円程度だったとしても、結局クルマに乗るということは、それなりにお金がかかるのです。

 ですから私は、あらかじめ予算を決めるということにより、「ガソリン代は年数十万円かかるものである」と覚悟し、ストレスなく“高いガソリン”を入れている次第です。

<文/斉藤由貴生>

【斉藤由貴生】
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―