―[メンズファッションバイヤーMB]―
メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第377回目をよろしくお願いします。
◆「ユニクロの定番品」からマストバイを選出
「ユニクロの質がいいのはわかるけど……何を買っていいかわからない」
そんな人のために今回はプロが選ぶユニクロの名品を紹介します。
ブランド品として売られていても遜色のないアイテムを「シャツ」「パンツ」「Tシャツ」「短パン」「靴」「小物」の6ジャンルでお届けします。
◆1.【シャツ部門】ONOFF対応の万能シャツ!
・エクストラファインコットンブロードシャツ(ボタンダウン・長袖) 2990円
まずシャツはこちらのベーシックな白シャツ。
白シャツはメンズのベース、ONスタイルでもOFFスタイルでも活用できる究極のシンプル万能アイテムです。ユニクロは随分以前からシャツのクオリティにこだわっており、こちらの素材は超長綿という世界綿生産量のわずか数%しか存在しない希少なものを使用。
潤沢な光沢感と膨らみのある素材は超長綿の特徴。世界でもトップの生産数を誇るユニクロだけに高品質素材を格安で提供できます。
◆ノンアイロンで着用可能のイージーケア
シルエットも昨今のトレンドを反映し毎年必ずマイナーチェンジ。肩幅や着丈をわずかずつ調整しており、「今、かっこいい」ものをきちんと提案してくれています。
また、イージーケア性にもきちんと配慮しており、洗ってもシワがさほど残らず、ノンアイロンで着用できるのも嬉しい。
光沢のある素材感のおかげで白シャツの大人っぽさが際立ち、パッとデニムに合わせても短パンに合わせても十二分に雰囲気が出る優れもの。
無印良品のシャツなども捨てがたいですが、アメリカントラッドのシルエットを意識した本格派のユニクロシャツが個人的にはおすすめです。
サイズは175cm68kg普段Lサイズの私でXLサイズです。
◆2.【パンツ部門】ユニクロの不得意ジャンルもこれならOK!
・フレンチリブパンツ セットアップ可能 1990円
普段着としてのパンツは実はユニクロはかなり弱い。仕事用のスラックスなどはお得意ですが、ジーンズは相変わらずシルエットが変わらず、日常着用のパンツもアンクルパンツばかり提案して食傷気味。
フレアやワイドテーパード、落ち感のある素材やシェフパンツなどさまざまなアイテムをおすすめしている弟分GUに少し見劣りしてしまいます。
しかし、そんなユニクロの中で今年燦然と輝いていたのがこちら。ヨーロッパのデザイナー、元エルメスのクリスト・フルメールが手がけるユニクロUラインのもの。
数年先のトレンドまで最前線で使い続けられるワイドテーパードのシルエット、ウエストはゆったりと楽ちんなのに裾にかけて程よくテーパードしているバランスの良い形。素材は落ち感と光沢たっぷりで高級スラックスに見えるほど。
◆どんなTPOにもハマる絶妙なデザイン
しかし、着心地はスウェットそのもので「見た目はスラックス、履き心地はパジャマ」の完璧なバランス。さすが元エルメスです。
革靴に合わせてもスニーカーに合わせても大丈夫、仕事用にも見えずパジャマにも見えない絶妙なデザインセンスはどんなTPOにもハマります。もちろん色は黒がおすすめ。
どうにもパッとしないユニクロのパンツラインアップの中で、今季はこれがマストバイ。ユニクロUラインは玄人向けのデザイン服が多い印象ですが、こちらはファッション初心者にも十分おすすめできる出来です。
・フレンチリブカーディガン セットアップ可能 3990円
お金に余裕がある方は同素材のカーディガンとセットで着るのもおすすめ。サイズは175cm68kg普段Lサイズの私でLサイズです。
◆3.【Tシャツ部門】これが究極!ユニクロ史上最高のコスパ!
・エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ(5分袖) 1500円
半袖Tシャツはなんといってもこちらでしょう。エアリズムの機能性を持った新しい素材「エアリズムコットン」。表側はコットン糸・肌にあたる裏側はエアリズム糸を使っており「機能性は高いけど肌着に見えない印象」の優れもの。
快適だけど、高級感あるモッチリと光沢のある風合いで、毎年の夏の人気商品となっています。
◆1枚買ったらリピートしたくなる逸品
本来このTシャツを扱う「ユニクロU」ラインはシーズンによって展開するデザインを変えるため、定番品があまり存在しない。にもかかわらずこのTシャツだけは毎年必ず出しているところをみると相当売れているのでしょう。
確かに僕の周りも複数枚買いがめちゃくちゃ多い。1枚買ったら間違いなくリピートしたくなる逸品です。
色は白や黒やネイビーなどベーシックなものがまずはいいでしょう。サイズはいつも通りのものを選べばよし。
僕は175cm68kg、おしゃれな人なら1サイズアップでもいいですが……十分大きなサイズ感なのでいつも通りのジャストサイズで選んでも問題ありません。
◆4.【短パン部門】水陸両用で使える最高コスパのショーツ
・スイムアクティブ ショーツ(丈16〜19.5cm) 1990円
短パン部門はこちら。
水陸両用の人気アイテムです。こちらは発売時は在庫潤沢ですが、夏直前くらいになると一気になくなってしまい毎年7月くらいには空っぽになるほど。
ユニクロは在庫管理がシビアなのでほしくなるちょっと前くらいに押さえておくことがポイントです。
そのまま水着にもなる便利さも素晴らしいですが、素材感にこだわりがあり光沢がおさえてあるナイロン繊維。安っぽい水着とまったく違います。
◆脚が長く見える美しいシルエットを実現
普通に普段着として使っても「水着だな」と思われることもなくガンガン使えます。
ややコンパクトな丈で脚長に見えるシルエット。ウエストやお尻にはわずかにゆとりをつけているため体型を拾うこともなく、体の線はきれいに感じさせることができます。
何より水着用の素材のため汚れにも大変強く、水もガンガン弾いてくれる。1990円の低価格でこれだけ耐久性の高い美シルエットのショーツが手に入るなら文句なしです。
◆5.【シューズ部門】シューズだけはGUに軍配
・GU リアルレザーグルカサンダル 3990円
靴に関してはユニクロは残念。GUと比べても随分ラインナップが貧弱、おすすめできるものもありますが……まあ靴まで無理に揃える必要もありません。GUにしておきましょう。
今年のGUはユニクロを補完する意味なのか、高品質のリアルレザーモデルを大量にリリース。特におすすめなのはこちらのグルカサンダルです。
◆履き込んでいくことで増すフィット感
湿地帯などを歩く際に開発されたグルカサンダルは革靴の見た目ながら通気性抜群の構造。履き心地はサンダルだけど見た目は革靴。夏のスタイリングを一気に高見えさせてくれる優れものです。
本革モデルは特に履き込んでいくと馴染んできてフィット感もよくなります。快適な着用感と大人な印象で文句なし。
夏だからとビーサンなどに手を出すと途端に「ぼくの夏休み」的な印象に。とっちゃん坊やにならないようにレザーの大人なサンダルをおすすめします。
◆6.【小物部門】暑い夏にはこちらがおすすめ
・UVカットツイルキャップ 1990円
最後、オマケはキャップ。今年のユニクロのキャップはどれも秀逸。
洗いをかけたヴィンテージ風のツイル素材を使ったキャップは重厚感もあり、安っぽさゼロ。
夏は日差しも強いのでオマケ程度ですがこちらの小物をおすすめしておきます。
以上、ユニクロのマストバイジャンル別6選でした! ぜひご参考に!
【MB】
ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag)
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