3組に1組が離婚することはよく知られているが、同時に再婚件数も激増しているのをご存じだろうか。いまや結婚を考えるうえでも”再チャレンジ”が常識の時代。「今度こそ幸せになりたい」という人のために、セカンド婚活(再婚活)の攻略法を探る。
◆再婚という「即戦力採用」で女性に選ばれるための秘訣
「結婚と採用は似ています。初婚が新卒採用なら、再婚は“即戦力”を求める中途採用です。男性はロマンチックだから、『再婚でも恋がしたい』と思いがちですが、女性は現実的なのでポテンシャルは見てくれません。セカンド婚活では、『条件のすり合わせ』が重要です」
そう話すのは、結婚相談所マリーミーの植草美幸氏だ。セカンド婚活ならではの諸条件をどうクリアしていくべきなのか。まずは養育費など子供に関する問題だ。
「養育費を理由に再婚を断念する人も多く、『あと〇年で養育費の支払いが終わるから』と、時期を待って相談所に来る人もいます。ただ、実際には養育費があっても生活に支障が出ない程度なら問題視しない女性が多いです。
養育費どころかシングルファーザーの人でもスピード婚できる人はいます。そういった人は、『母親になってくれる人が欲しい』と、相手への希望を明確にしているので、好きとかタイプとか細かい条件を言いませんね。反対に、性的嗜好にこだわる人ほど相手が見つかりません」
◆養育費から逃げる男は論外
養育費から逃げる男は論外だ。
「単に逃げていると不誠実な印象しか与えません。女性が気になるのは金額と元妻との接点が今もあるか。現状を明かして不安が払拭できれば大丈夫。
また、すぐに前妻の話をする人も嫌がられますね。たとえ悪口でも、女性は前妻のことなど聞きたくないもの。必要最低限の情報だけ伝え、あとは触れないのが吉。反対に相手の元夫や離婚理由については根掘り葉掘り詮索しないのがマナーです」(再婚専門結婚相談所リスタート代表・鈴木啓太氏)
◆重要なのは「目的」や「期限」を定めること
また、持ち家の人は資産アピールしがちだがそこにも落とし穴が。
「よほど好立地でない限り、女性は元妻との愛の巣に住みたいとは思いません。『再婚したら持ち家は処分して君と新たな拠点をつくりたい』と全力アピールするべき」
重要なのは、「再婚する目的」や「期限」を定めることだ。
「目安は半年から1年。ダラダラ続けず、『長くても2年で再婚する』など決めたほうがいいです。そして、『どんな結婚なら自分は幸せか』を明確にすべき。不思議なことに、気づいたら前妻と同じタイプの女性と出会って失敗してしまう人もいます。失敗して“結婚偏差値”が上がっているのだから、今度こそは幸せを摑む努力をしてください」
離婚しないのに越したことはないが、セカンド婚活だからこそ摑める幸せの形があるのも事実だ。
◆セカンド婚活「成功の秘訣」10選
・愛よりも「条件のすり合わせ」を優先
・「相手に求めること」を明確にする
・性的嗜好にこだわらない
・養育費から逃げる男は論外
・養育費は支払額を明確に伝える
・前妻の話題は可能な限り避ける
・相手の離婚理由を細かく詮索しない
・持ち家を「資産アピール」しない
・婚活期間のタイムリミットを決める
・前回の失敗理由を棚卸しする
【婚活アドバイザー・植草美幸氏】
人材派遣会社経営を経て、’09年、結婚相談所マリーミーを設立。1年目より成婚率約80%を記録。近書に『ドキュメント「婚活」サバイバル』。メディア出演多数
【再婚専門結婚相談所リスタート代表・鈴木啓太氏】
’89年、愛知県出身。’19年に妻の不倫がきっかけで離婚、翌年に離婚カウンセラーとして副業を開始。’21年に独立、同社を開業。ツイッターは@sareosuzuki
取材・文/週刊SPA!編集部
―[急増!セカンド婚活の極意]―