◆神絵を生成すると噂のAIアート「Midjourney」

 ここ最近、SNSで爆発的な流行を見せている画像生成サービス「Midjourney(ミッドジャーニー)」。指定したキーワードを基にAIがイラストを描いてくれるというサービスであり、そのクオリティの高さは、近い将来絵の仕事がAIに奪われるのではないかと絵師(イラストレーター)たちを危惧させているほどだ。

 しかし、一方で入力したキーワードを上手く把握できていなかったのか、ぱっと見だとワケが分からない“珍アート”も生まれている。ゲームキャラクターを描いてもらおうとしたら想像とは違うものが描かれたり、好きなバンド名を入力したらなぜか料理が出てきたりと、コミカルなイラストが投稿されることも少なくないのだ。

 そこで本企画では、「Midjourney」で生成された“珍アート”をSNSの中から厳選し、紹介していきたい。

◆FF7の主人公、ラスボスがまさかの姿に…

 大人気RPG「ファイナルファンタジーⅦ」(以下、FF7)の主人公・クラウド。望月亮さん(@DracoGideon)は、彼をかっこよく描いてもらおうと「FF7 クラウド」と入力したところ、クラウドの髪型らしきものの下に雲(クラウド)が追加された珍奇なイラストが誕生した。イラストを生成したツイート主が自身のTwitterで“渾身の一発ギャグ”と表現したように、たしかにAIが大喜利でもしているかのような珍アートと言えるだろう。

 FF7ネタからもうひとつ。デオンさん(@deon_Jetaime)は、同作のラスボスであり、クラウドの宿敵・セフィロスにラーメンを食べさせようとしたところ、AIはまたしても不可思議なイラストを生み出した。神々しく、美しいヴィジュアルをしたセフィロスのイメージはどこへやら、出来上がったのは渋い表情でラーメンを見つめるおっさん顔のセフィロス……。

 Midjourneyでは、一回の入力で4枚のイラストが生成されるのだが、なかにはクラウドっぽい髪型の謎の具材が入ったラーメンのイラストもあり、生成したツイート主が「ラーメンがクラウドに見えて食欲を失ったセフィロス」と語ったように、これらを並べるとシュールな4コマ漫画のようにも見える。

◆あの有名バンドもAIには認識されていない?

「浪漫飛行」、「君がいるだけで」などの有名曲で知られるバンド「米米CLUB」。Rootportさん(@rootport)は、このワードでAIに描かせてみたところ、“丼の中に盛られた米のような穀物の上に、カニらしき生物が鎮座する”という何とも不思議なアートが爆誕した。「米米」でお米になるのはわかるとして、なぜ「CLUB」が「CRAB(カニ)」に変換されてしまったのか……。

 Rootportさんは、バンド「King Gnu」もAIにイラスト化してもらったようだ。サウンド、ヴィジュアルともに鮮烈な印象を残す「King Gnu」だが、AIが表現したのは、顔のパーツがぐちゃぐちゃな牛の生首のような物体……。恐らく「KING(王)」と「GNU(ヌー)」という単語から連想したのだろうが、よもやバンドの面影がゼロになるとは予想できなかった。

——イラストレーター顔負けの画力を持ち始めたと称されるAI。プロ顔負けの美麗な絵を量産する一方で、入力したキーワードを上手くアウトプットできなかったり、そもそもキーワードの意味を理解できていなかったりと、まだまだ課題はありそうだ。

<文/文月(A4studio)>