―[恋愛戦略家・関口美奈子]―

 恋愛戦略家の関口美奈子と申します。結婚相談所を運営しつつ、YouTubeで日々、恋愛心理を中心とした男女の恋愛観に関する情報発信をしています。

 ホステスを9年間経験し、恋愛や心理学について12年間学んできました。これまでに3万人以上の男性と向き合ってきた私の実体験と男女の心理に関する研究データから、リアルで実用的な情報をお伝えしたいと思います。

◆さりげない行動で女性からの好感度は上げられる

 思いを寄せる女性と楽しい会話をして距離感をグッと縮め、さりげない行動で好感度を上げられたら素敵ですよね。

 スタンフォード大学の研究で、人は「一緒に仕事をするパートナー」として扱われると、一人で作業をしていてもモチベーションが高まることがわかったそうです。

 チームでパズルに取り組む「心理的に一緒」のグループと、単独でパズルに取り組む「心理的に別々」のグループに分けられ、「一緒に仕事をする」パートナーがいるかいないのかという心理的な違いが及ぼす影響を測るための実験が行われました。

◆「一緒に」ということを認識して行動する

 この実験では「心理的に一緒」のグループのほうがパズルに取り組む時間や集中力が48〜64%長く持続するという結果が示されました。

「一緒に」というのが重要であり、誰かと「一緒に」ということを認識して行動することで、他者との関係性を深めることができる効力があるようです。

 そして、これは特に女性に対して強い効力を発します。女性は群れたがる性質を持っている人が多く、たとえば、誰かと「一緒に」ショッピングを楽しみ、レストランで食事をして、お喋りに花を咲かせます。

◆男女で考え方が大きく異なる理由

 人間の身体機能や脳の機能が形成された狩猟採集時代に遡ると、その時代に集団をまとめる役割を担っていたのは女性でした。

 女性たちは「一緒に」集団の中に身を置き、情報交換し、会話をして笑い合うことで積極的にコミュニケーションを取り、コミュティの安定させていたのです。

 対して、この時代の男性はコミュニティ維持の役目を女性に任せ、食料を求めて狩りをするなど実用的な目的を達成するための行動を取っていました。

◆女性が「コミュニケーション」を重視

 要するにはるか昔から「男性は目的を重視する」行動を取り、「女性はコミュニケーションを重視する」行動を取っていたのです。

 この行動様式の違いからも、「一緒に」という行動を好むのは女性が本能的にコミュニケーションを重視しているからということがわかったかと思います。

 それでは、この考え方の違いをどのように使えばいいのか? 女性の心理を刺激し、恋愛関係を大きく変化させられる行動を3つ紹介していていきます。。

◆特徴①「『同じ』を強調する」

 人は自分と似ている部分がある相手に親近感を覚えたり、共通していることがある相手に好意を持ったりします。

 心理学では「類似性の原理」といい、これを上手に利用して、「似てるね」ではなく、「同じだね」に置き換えるのです。

◆「同じ」という単語を強調し続ける

 つまり「同じ」という単語を強調することで、自分と相手の関係性を強く結び付けます。

 そして、そうしたコミュニケーションを重ねることで次第で信頼を獲得し、関係性をより強固なものにしていくことができるのです。

◆特徴②「一緒に行動する」

 これはもう、そのままの意味ですね。たとえば、買い物や食事を一緒にしたり、ドライブを楽しんだりしてもいいでしょう。

 相手と一緒にできることなら、なんでもアリ。ここでいう「一緒に」は、買い物をしたり旅行に行ったりすることが目的なのではなく、そこに至るまでの過程を相手と「一緒に」楽しむことがとても重要です。

◆「過程」を共有を意識しながら実行する

 男性は「結果や目的を重視」して、女性は「過程や共有を重視」します。この違いを踏まえた上で、「一緒に見る」「一緒に考える」など、「過程」を共有を意識しながら実行することがポイントになります。

 女性に対して「一緒に行動している」と、認識してもらうことで自然と距離感が縮まり、好感を得ることができるでしょう。

◆特徴③「食事を共有する」

 京都大学野生動物研究センターが行った実験によると、チンパンジーの「とある行動」が「集団の中での仲間意識を強めている」という結果になったそうです。

 その「とある行動」とは「食料をシェアすること」。研究対象のチンパンジーたちは、与えられた食料をシェアして互いの距離感を縮め、急速に仲良くなっていったとのことでした。

 さらには、その行動で「幸せホルモン」の一つであるオキシトシンの数値も、急激に上昇していたという結果も示されています。

◆食料をシェアして関係性を深める

 そもそも動物界で生き抜くために食料の確保は生命の維持に関わる重要な事柄。それを分け合うのですから、「警戒心」が減少して「信頼感」が増し、「親密」になったというわけです。

 つまり、チンパンジーたちは食料をシェアすることで「絆」を深め、オキシトシンを分泌していたのです。

 これは人間にも応用が利くといわれていて、食料をシェアして「一緒に食べる」ことで「信頼」と「絆」が深まるという研究結果も報告されています。

 女性との距離感を縮める方法を3つ紹介してきましたが、まずはできそうなことから実行していってくださいね。

【関口美奈子】
恋愛戦略家。著書『「最初の男」になりたがる男、「最後の女」になりたがる女 夜の世界で学ぶ男と女の新・心理大全』『気遣いを恋と勘違いする男、優しさを愛と勘違いする女 相手の本性を見抜き、最高のベストパートナーを見つける男と女の心理ルール』が発売中。 YouTubeチャンネル「みなこの圧倒的モテ男TV」は開設1年半で総再生数が5000万回を突破。結婚相談所「エースブライダル」主宰。(Twitterアカウント:@sekiguchiminako)

―[恋愛戦略家・関口美奈子]―