日刊SPA!で反響の大きかった記事から男女の好感度に注目。第一印象アップするヒントが詰まった記事トップ10、第9位はこちら!(集計期間は2022年1月〜11月まで。初公開日2022年4月14日 記事は取材時の状況) *  *  *

◆酢いも甘いも噛み分けた熟女キャバ嬢たちの恋愛観

 夜の世界に生きるキャバクラ嬢たちは、どんな男に本気でハマるのだろうか。前回はキャバ嬢たちから「なぜか好かれる男」の共通点を紹介した。

 では、酸いも甘いも噛み分けた“熟女キャバ嬢”たちの場合はどうだろうか。「恋愛対象としてアリだと思う男」の特徴を聞いてみた。

◆身だしなみがきちんとしている人

 若いキャバ嬢たちの意見は、①清潔感があっておしゃれ、②大人の余裕がある、③普通の女性として扱ってくれる、というものだったが、まずは「①清潔感とおしゃれ」について。熟女キャバ嬢たちはどうか?

「清潔感は絶対にあったほうがいいです。汗で髪の毛がペタッとしていたり、シャツの脇に汗ジミができている人はNG。服装はおしゃれじゃなくても別に気にしないかな。お客さんのなかにはブランド物のコーディネートで来る人もいるのですが、私の服装を見て“ダメ出し”してくるんです。おじさんがブランドでマウントって、イタイなぁ……と思います」(上野勤務・36歳)

「もちろん、おしゃれは大事ですが、“身だしなみがきちんとしているか”のほうが気になります。髪がボサボサじゃないかとか、靴がきれいに磨かれているかとか。前に、お客さんが同伴でちょっといいレストランに連れて行ってくれたんです。

 ドレスコードがある店だったのでお客さんはバッチリ決めていたのですが、シャツに食べこぼしのシミが……。どうやら、ランチでカレーうどんを食べたようです。いっしょにいて恥ずかしかったのですが、レストランでの食べ方も汚くてドン引きしましたね……」(大阪勤務・34歳)

◆“余裕がある”に越したことはない、けれど…

カウンターバーでお酒を提供する女性 続いて、若いキャバ嬢の大半が口を揃えた「②余裕がある人」という意見はどうだろう。

「お客さんとしては余裕があるに越したことはないけれど、付き合うとなるとまた別かな。外では紳士的に振る舞っていても2人きりのときは甘えてくる人がいいですね。この歳になると、周りが落ち着いちゃうので、むしろワガママを言ってくる人を見ると『かわいいな』と思っちゃう。彼氏にするのなら、他のお客さんにヤキモチを妬いてくるぐらいが丁度いいですね」(池袋勤務・38歳)

「余裕がなくてもあまり気にしないかも。熟女キャバ嬢って子供がいる人が多いので、多少は大変なことに慣れているのかも。

 私は、逆にスマート過ぎるほうが『遊んでそう』とか『他にも女いるんだろうなぁ』って感じがして苦手。でも実際には、何軒かの店を掛け持ちして遊んでいる人のほうがモテますね。キャバ嬢もある程度歳をとると、お客さんに対して独占欲が湧いてくるんですよ。オキニのお客さんが別の店に飲みに行った話とか聞くと妬いちゃいますね」(大阪勤務・40歳)

◆“女の子”扱いされたい!

 そして最後は、水商売で働く女性なら誰しもが思うだろう「③普通の女性として扱ってくれること」。これに対して熟女キャバ嬢たちの意見は……?

「普通の女性というよりも、“女の子”扱いされたいです! 熟女キャバクラで働いていると、なかには行儀が悪い客もいて年齢のことでいじられるのはしょっちゅう。いじってもらって、お客さんが楽しく過ごせるのならいいのですが、内心では傷つくこともあります。『おい、オバサン!』ではなく、『かわいいね』って言われたら、好きになっちゃうかもしれませんね(笑)」(新宿勤務・43歳)

「この年齢で水商売をしていると『苦労してそう』とか『離婚した?』と敬遠されがち。実際にバツイチではあるのですが、お客さんに『彼氏欲しい』と言うと『まさか、再婚狙い?』と身構えられちゃうんです。

 普通に彼氏が欲しいと思っているだけなのにダメなのかな(笑)。既婚者でなければ、お客さんとの恋愛は全然アリです。水商売だからって、お金がかかりそうと偏見を持たれるのはあんまり。一緒に遠出したり、普通のデートがしたいです!」(横浜勤務・38歳)

◆熟女キャバ嬢のほうが恋愛に対してオープン

 若いキャバ嬢に比べると、熟女キャバ嬢のほうが客との恋愛に対してオープンに捉えているように感じた。

 筆者はこれまでに何度も熟女キャバクラを取材をしてきたが、お客さんと付き合っている人にも何人か会ったことがある。とりわけスナックにおいては「お客さんと付き合って結婚した」という話まで聞く。お客さんとキャストの距離感が近い地元密着型スナックにはよくある話のようだ。

 熟女キャバ嬢しかり若いキャバ嬢しかり、偏見の心を持たず、信頼関係を築いていくことが大切だろう。

<取材・文/カワノアユミ>



【カワノアユミ】
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在は夜の街を取材する傍ら、キャバ嬢たちの恋愛模様を調査する。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。ツイッターアカウントは @ayumikawano