―[Amazon「自社ブランドOEM」高コスパ副業術]―

 皆さん、こんにちは。「物販NAVI」を運営している物販コンサルタントの船田寛と申します。 
 今や会社員でも“安定”は約束されておらず、多くの人が老後の資金や不測の事態に不安を抱えているはずです。そんななかで、副業などの「複数の稼ぎ口」を持つことが将来につながっていきます。
 
 第9回目は、副業で自社ブランドOEMを行っているGさん(48歳・男性)の事例をご紹介します。

 Gさんは大手企業に勤める会社員で、年収は約650万円。さらに不動産投資と自社ブランドOEMも行い、売上はなんと4,000万円を超えます。大手企業の会社員としての収入もありながら、なぜGさんは副業にも力を注ぐようになったのでしょうか。

◆激務に追われる大手企業の男性が早期リタイアを目指して…

 Gさんは大学卒業後、大手食品メーカーに入社し営業部に勤務していました。40歳手前で管理職に昇進したものの、それを転機に激務の日々が始まります。

「都心から離れた場所に家を購入していたため、朝は5時30分の電車に乗り、夜は終電間際で帰宅。睡眠時間は1日3〜4時間の日が続きました。土曜日も平日に終わらなかった事務処理に追われ、休みは週1日でした。管理職だから残業代は出ません。妻も子どももいたので会社の近くに引っ越すこともできず、転職を検討する心の余裕もなかったですね」

 大手企業勤務にもかかわらず、“早く会社を辞めたい”とまで思い詰めるようになったGさんは、早期リタイアの足掛かりとして不動産投資に興味を持つようになりました。そして、その勢いのまま新築アパートをいきなり3棟購入。いくら大手勤務とはいえ、そんな大金があったとは驚きです。

「当時は今よりもサラリーマンの物件購入に対し融資がおりやすかったんです。そのため、頭金がそれなりにあれば誰でも新築マンションの棟買いは可能でした。特に知識があったわけではなく、完全に勢いで買ってしまいました……今ならこんな買い方はしなかったと思います」

◆不動産投資の収支は10年経っても「トントン」

不動産投資 10年経った現在、本業は激務ではなくなったものの、アパートの不動産投資の収支は「トントンといった状況」とか。会社を辞めるための資金になるどころか、このままいくと将来的には修繕費用が掛かってしまったり、空室リスクによってローン返済が厳しくなるかもしれないと気づいたGさんは、途中でさらなる副業を始めていました。

「不動産関連のメルマガを購読していたのですが、その中に在宅でできるOEMスクールの説明会の案内があり、なんとなく気になったので参加しました」

 説明会で興味を持ったGさんはそのままスクールに入学、OEMビジネスをスタートさせました。当時は既製品のタグを付け替えて販売するだけの「簡易OEM」でしたが、最初は雑貨を取り扱い、徐々にアパレルへシフトしていきます。毎日仕事から帰宅した21時以降に2時間ほど作業し、土日もOEMに費やす日々。家族の理解と努力の甲斐あってか、月商300万円も売り上げるようになります。これは副業としては大成功に思えますが……。

「確かに売上は月300万円とかなり売れていたと思います。でも数値管理がほとんどできていなかったですね。残高しか見ていなかったので、在庫を把握しておらず、手元に残る利益がいくらなのかもよくわかっていませんでした。売上で得たお金はどんどん新商品の開発に費やしてしまうので、売上は高いけれど、“副業としての収入”はほとんどなかったと思います」

◆売上は年4,000万円なのに利益は88万円「儲かっている感覚がなかった」

通帳を持つサラリーマン男性 OEMビジネスを始めた理由は、将来に備えて、もっと“手元に残るお金を増やすため”だったはず。そこがクリアできなければ、いつまでも不安は解消されません。

「儲かっている感覚がなかったので、“このままでは意味がない”と気づいたんです」

 その危機感から数値管理を学ぶため、Gさんが私のスクールに入ったのは、OEMビジネスを始めて6年ほど経った2022年12月でした。

「OEM関連のYouTubeをよく見ていたのですが、船田さんの動画はOEMでアパレルを扱うコツや売上の管理方法などについての動画も多く、課題を感じていた私には魅力的でした。それで直接、船田さんから学びたいと思うようになりました」

 スクールに参加したGさんは「同じ志を持った仲間とのやり取りが何よりも刺激になる」と感じたそうで、他のメンバーの良いところを学び、自分の課題を客観的に確認できたといいます。

 Gさんのビジネスの状況を見て私が感じた課題は、本人も認識している通り、やはり利益率です。売上が年間4,000万円ほどあったものの、最終的な手元に残る利益は88万円でした。一般的には売上に対する当期純利益は6%ほどと言われていることを考えると、若干少ない印象です。要因を確認すると、広告費が多すぎました。さらに、新商品の当たり外れが大きく、売れ残った商品を600万円分も廃棄していたのです。

「船田さんからは『ペルソナやターゲットの設定が甘い』というご指摘も頂いているので、精度を上げて利益にこだわるのが今の課題です」

 商材がアパレルである以上、流行や気温などの予測は難しいもの。試行錯誤を重ねることはある程度は仕方のないことではありますが、できるだけヒット率を上げる必要はあります。商品の良さだけでなく、販売ページへの集客や商品画像の見せ方も大切ですし、複数の新商品を出してみて当たったものだけを大きく展開していくユニクロのようなやり方も定石です。

◆不動産投資よりも自社ブランドOEMにシフトしていきたい

空を見上げる男性 Gさんの今の目標は、利益率向上と高単価商品の販売です。

「今後は不動産投資よりも自社ブランドOEMで稼げるようにシフトしていきたいです。これまでは単価が安い商品が多かったので、売上と利益をアップさせるための戦略として高単価商品を取り扱います。単価を上げると競合も強くなりますし広告費も必要になりますが、挑戦してみたいですね。すでにメンズのブルゾンやレディースのトレンチコートなどを販売し始めているところです」

 Gさんの強みは会社員としての安定した収入があり、“キャッシュを回す力がある”ことです。すでに6〜7年もの自社ブランドOEMの経験がありますから、無駄なものを切り捨て、さらに利益にこだわる意識を持てば、理想的な利益率を達成できると感じています。

 私も今のビジネスを始めて5年目の頃は様々なチャレンジを行い、試行錯誤している時期でした。どんなビジネスでも10年やると経営者として見えるものがありますが、Gさんもそのフェーズを目指している時期なのだと思います。売上は出ていますし、キャッシュをまわすセンスもある。

 ここから利益を最大化する動きができれば、サラリーマンの倍ぐらいの年収になってくるのではないかと期待しています。

<構成/松本果歩>

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【船田寛】
物販コンサルタント。自社ブランドOEMスクール「物販NAVI」運営。かつては大手物流企業に勤めるも給料が少なかったことから新聞配達や深夜の警備員などでなんとか生活。ある雑誌で「せどりで稼ぐ方法」の記事を見つけたことをきっかけに、2011年6月より国内転売をスタート。2014年9月に脱サラ、法人設立後は自社ブランドOEMで月収500万円を達成。現在では物販スクールの講師としてコンサルも行いつつ、売り上げは月商2000万〜2500万円をキープしている。YouTubeチャンネル(@navi913)でも情報発信中。