日曜日の朝、テレビを見ているのは、学校が休みの子ども、朝食を用意しなければならないママ、どうしても早く目が覚めてしまう中高年のオトーサンである。若者は昼ごろまで寝ている。そして番組は、それぞれに向けてはっきり色分けした編成になっている。

 子どもには「ワンピース」「スター☆トゥインクルプリキュア」などアニメ、ママはお笑い芸人が司会のおしゃべりバラエティー、オトーサン向けは1週間の出来事を振り返ってあれこれ論評するちょっと堅めの報道・情報番組だ。

 そのなかで、TBS系「サンデーモーニング」(午前8時)は、視聴率でもCMスポンサーの好感度でも頭一つ抜けていて、張本勲の「喝&あっぱれ」が人気だけれど、司会の関口宏のゆったりした番組進行の評判がいい。

「とにかく、仕切ったり、盛り上げようとあおったりしないんです。それでいて、出演者たちに肝の話はしっかりしゃべらせる。これぞベテラン司会者の神テクニックというわけで、トロ〜ンとしていたい日曜朝に、安心して見ていられるんです」(番組制作会社プロデューサー)

 もうひとつの人気の秘密は、これは関口の信条でもあるのだが、番組全体の「程よいリベラル感」だ。政治、経済、国際、社会の硬派なニュースを中心に取り上げ、庶民目線で批評する。

 19日の放送では、辞任した2閣僚や桜を見る会で安倍首相が説明責任を果たさないことを取り上げた。関口は「きちんとした場で説明するというのは、最近、わたし見ません」と、パネリストの田中秀征(福山大客員教授)に振ると、「戦後政治の中で、こんなことありましたかね。何人も何も説明しないなんて……」とため息をつく。これに青木理(ジャーナリスト)が「政権の主が丁寧に謙虚に説明すると言って、なにひとつ説明していない。しばらくするとなかったことになっちゃう」のだから、それも当然だとかぶせる。声高に政権・与党を批判するわけではないが、ズバッと直球を投げ込む愚直さが、オトーサンたちには好ましい。

 ときにネットなどで「左翼」「共産党」などと中傷されるが、関口はこう話している。

「中庸の精神で真ん中のつもりでやってきましたが、いつの間にか、一番左みたいになってしまいました」

 世の中の方が右にブレているのであって、自分たちのスタンスは変わっていないというのだ。たしかに、田中秀征は元自民党議員・旧経済企画庁長官で、「左翼」ではない。

 関口、張本らレギュラー出演陣の平均年齢は、おそらく全国のテレビ番組の中で最高齢と思われるが、それが床屋談議のようなゆるさを醸し出す。大人の番組である。

(コラムニスト・海原かみな)