新型コロナ「第4波」への懸念が拡大する中、エンタメ業界への更なる悪影響は必至。現場からは絶望的な声が上がっている。

 お笑いコンビ、シソンヌの長谷川忍(42)は、11日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)で、変異株による感染拡大が進む大阪で、吉本の劇場も困窮していることをこう訴えた。

「劇場は復活しているが、前2列は空きっぱなし。お客さんも間を空けてしか入れていないので、劇場は苦しいし芸人のギャラも減ってくる」

 同じく出演していたミュージシャンの西川貴教(50)も「全国ツアーなどは抑えている」として、「配信ライブ」などで一時的な収入を確保できたとしても、長引くコロナ禍で、音楽業界全体が疲弊している現状を語った。業界歴が長い芸能関係者のひとりはこう話す。

「音楽業界や舞台は特に厳しいです。ぴあ総研が昨年10月に試算した2020年のライブ・エンタメの市場規模は、コロナに見舞われて約1300億円。前年対比8割減です。オンラインライブ市場は伸びているものの、利益を出せるのは、サザンや嵐、ユーミン、乃木坂46らといった一握りの大物歌手のみ。中堅以下のミュージシャンや劇団は厳しく、インディーズのアイドルなどはとてもシノげません。劇場も演者のほうもこれ以上、休業状態が続いたら本当に底が抜けてしまう」

 ドラマやバラエティー番組などの収録を抱えるテレビ局の現場も「第4波」への警戒は強い。

「多くの春ドラマが撮影される1月に『緊急事態宣言』が出されましたが、定番となったフェースガードや、出演者やスタッフが10日に1度、PCR検査をすることで乗り越えました。しかし外出自粛要請などがまた本格化してくると、昨年のように収録を中止せざるを得なくなる。せっかく“新しい日常”で回していた現場も再び止まってしまう」(ドラマ関係者)

■現場は疲弊の極み

 一方、長引く自粛生活に、テレビ業界や芸能界にも「自粛疲れ」や気の緩みが起きているのもたしかだ。東山紀之(54)はMCを務める「サンデーLIVE!!」(11日放送・テレビ朝日系)で、同番組のスタッフが飲食を伴う送別会に参加し、5人が新型コロナに感染した問題に言及。「番組スタッフの気の緩みからこのような状況を生んでしまったこと、大変申し訳なく思っております」と謝罪した。政治家や厚労省の職員の大人数での飲食を伴う会合が問題視されているだけに批判の声が上がっていたからだが、キー局制作関係者はこう話す。

「局からは1月の時点で、大人数での打ち上げや親睦会の類いは避けるように通達が出ていますが、それでも現場レベルでは4、5人で会食に行ってる人などたくさんいます。昨年から続くコロナで、テレビ局はどこも広告収入が激減し、制作費も削られ現場は疲弊の極み。モチベーションどうこうというレベルではない」

 コロナで打撃を受け続ける飲食業や観光業と同じく、エンタメ業界は存続の危機に瀕している。