【急増する不登校 子と親のSOS】#1
「まさか、うちの子が……」と、ほとんどの親御さんが思うのが不登校です。不登校はけっして他人事ではありません。2023年度の小中学生の不登校は過去最多の34万人。それも氷山の一角で、保健室にしか登校できないなど「不登校傾向」は推計100万人(日本財団調べ)。「誰にでも不登校は起こりえる」と国は一貫して警鐘を鳴らしています。
そして今、静かに顕在化し始めているのが「不登校離職」という現実です。不登校離職とは、お子さんの不登校に悩む親御さんが、子どものケアと仕事との両立が困難になり、やむを得ず離職を選択せざるを得ない状況を指します。想像してみてください。お子さんの心身のケア、学校との連携、将来への不安……。それらすべてを抱えながら、これまでどおりに仕事を続けることがどれほど困難か。不登校離職は、不登校した親の5人に1人に上るという調査もあります(SOZOWスクール小中等部調べ)。
もし、あなたが管理職であれば、部下が不登校離職に追い込まれることは、チームの戦力低下に直結します。代替要員の確保、業務の再分配、何よりも、これまで積み重ねてきた社員のキャリアという会社の財産を失うことになるのです。同様に、あなたが不登校離職者の同僚でも、職場全体の士気や業務効率への影響は避けられないでしょう。不登校は単に子どもが「学校へ行きたくない」という問題ではなく、家族全体の苦悩であり、社会全体が向き合うべき「問題」でもあるのです。
特にGW明けが危ない
特に5月の大型連休明けは不登校が増える時期です。新生活の疲れやストレスが長期休暇によって緩み、心身のバランスが崩れやすいためです。小学生の場合は運動会などの学校行事で集団行動に苦しむ子も少なくありません。
子どもたちは「学校へ行きたくない」という言葉の裏に、いじめ、人間関係の悩み、勉強の遅れ、先生への恐怖感などさまざまな苦しみを抱えています。「怠け」「甘え」と叱責しても、その子の可能性は伸びません。「行きたくない」という、SOSを親御さんは見逃してはならないのです。
では親や周囲の大人が何をすればいいかといえば、それはお子さんの気持ちに寄り添い、安心できる居場所をつくってあげることです。「家のなかに安心できる居場所をつくること」、これが不登校の支援者、親たちが導き出した結論です。具体的に、どんな対応をすればいいのか。次回、詳しく解説いたします。(つづく)
(石井しこう/不登校ジャーナリスト)


プロバイダならOCN














