コラム【成功のヒミツ失敗しないコツ】

 名の知れた企業に入ったからといって、生涯安泰とはいえないこのご時世。財テクに目を向けるサラリーマンも増えているが、今、不動産投資はじわじわとリスクが高まっている。

 地方では空き家が増え続け、都市部でも物件が過剰になりつつある。特に賃貸物件の空室率は上昇の一途。現在、東京23区のアパート系賃貸の空室率は約35%(不動産調査会社タス/2017年2月発表)。空室のままでは収入が入らず、赤字になってしまう。

 だが、不動産投資はお先真っ暗ともいえない。最近、「空室リスク」のない投資として注目を集めているのが「譲渡型賃貸」だ。これを手がける不動産会社「リネシス」の森裕嗣氏に話を聞いてみた。

「当社が扱っている譲渡型賃貸の物件は一戸建て住宅のみです。入居者が20年、30年など一定の期間、賃貸契約で住み続ければ、最終的にその一軒家(土地建物)が入居者に譲渡されるという仕組みとなっています。入居者が住み続けることが前提なので、投資オーナーは空室リスクが少なく、最終的に出口が決まった投資になるというメリットもあります」

 不動産投資は、物件の価値が経年とともに下落し、最終的に住み手も買い手も付かずに手放せず、固定資産税などの支払いだけが残る……。そんなリスクがつきものだが、最終的に譲渡する契約であれば安心ということだ。

■住み手側にもメリット

 さらには、一般の賃貸住宅のように古くなると賃料が下落するということがなく、賃貸期間満了まで賃料が一定であることも大きなメリット。今後、人口減少や物件の供給過剰によって賃料の下落が大きなリスクとなる可能性があるが、譲渡型賃貸ではこのリスクがない。

「住み手側にもメリットがあります。たとえばこれまでマイホームが欲しくても住宅ローン審査に通らず諦めていた人。譲渡型賃貸なら、賃貸契約で毎月家賃を払い続けるだけですから、ローンを組む必要はありません。低所得の方や、フリーランスの方、シングルマザーの方などでも、マイホームを持つという夢がかなえられます」(森氏)

 投資側にも、入居者にも、またその地域にもメリットがあるというわけだ。投資で社会貢献ができるのも新しい仕組みと言えるだろう。もっとも、リスクがないわけではない。

「一般の賃貸投資と同じように、地震などの自然災害のリスクはあります。また、入居者がやむを得ない事情で退去することもありますが、その際には物件を中古住宅として売ることになります。ただ、契約時点で途中退去の場合でも元本割れしにくい収益構造がつくられていますし、売却にあたってもネットワーク本部のサポートを受けることができます」(森氏)