といっても、猛暑だからという話じゃない。全国に約1万2000種類あるという“ご当地マンホール”のふたを、ふるさと納税の返礼品にする自治体が、ジワジワと増えつつあるのだ。

 茨城県石岡市では6月下旬から、「幌獅子」と「ユリの花」をモチーフにした、直径60センチ、重さ40キロ近くある2種類のふたを返礼品に加えた。必要な寄付額は、いずれも35万円と高額だ。

 7月20日から4種類のふたを“出品”し始めた兵庫県稲美町は、もっとすごい。「コスモス」をあしらった、直径60センチで着色アリのふたはナント70万円なり!

 高額になるのは、総務省が4月、全国の自治体に対し、返礼品額の比率は寄付額の3割までというお達しを出したから。石岡市の担当者は「ふたは受注生産で、製作費は1枚8万〜10万円ほどかかります。まあ、高額ですから、24日時点で申し込みはゼロです」。

 稲美町も同じくゼロ。同町担当者は「正直なところ話題性ありきです」と本音を漏らすが、無謀というわけではない。

 実際、日本で初めてマンホールのふたを返礼品にしたとされる奈良県王寺町では「2015年11月からこれまでに、30万円のふたに1件申し込みがありました」(担当者)。

■「マンホーラー」が急増中

 2番目とされる岐阜県池田町でも、16年4月から20万円に1件、35万円に2件の申し込みがあったという。前出の石岡市の担当者も「話題性もありますが、それだけではない」とこう続ける。

「昨年、幌獅子とユリの花の2種類の“マンホールカード”の配布を始めましたが、想像以上の人気です。それもあってマンホールのふたは返礼品になると考えたのです」

 マンホールカードとは国交省や自治体からなる官民連携の下水道PR団体「下水道広報プラットホーム」が発行する、ご当地マンホールのブロマイドみたいなもの。無料で配布されるが、ご当地まで足を運ばないと受け取れないのがミソだ。

 8月には第5弾(50自治体52種類)が新たに発行されるが、16年4月の第1弾から、累計発行数は191自治体222種類で、90万枚を超えているという。

「100万枚突破も間近です。もはや単なるマニア人気ではありません。マンホールが好きな“マンホーラー”の急増ぶりには、こちらが驚くほどです」(広報担当者)

 ちなみに、石岡市の幌獅子のカードは計1700枚配布済みで、増刷を検討中。マンホールのふたを返礼品にする自治体も急増しそうだ。