高嶺の花だったなんてオトーサンも多いんじゃないか。青山学院女子短期大学(東京都渋谷区)が、来春の入学生を最後に2019年度以降の学生募集を停止する。

「青短」といえば、女子短大のブランド校。現代教養学科と子ども学科があり、偏差値50〜54は短大ではトップクラスだ。1950年に女子短大になってから、定員割れは一度もなかったという。それなのに、なぜ?

 大学通信ゼネラルマネジャーの安田賢治氏が、こう言う。

「女性の高学歴化が顕著になったのも大きいでしょうね。短大では保育士の育成や家政学、語学系の学部が多いですが、それよりも法学部、経済学部、理工系学部など、どんな企業でもキャリアが積める学部を目指す傾向があります」

 01年には学習院女子短大が廃止。07年には明治大短大、成城大短大が廃止に。近年の「共学」人気に加え、“お嬢様ブランド”が通用しなくなってきたようだ。

「メガバンクや商社の一般職といえば、昔は、ブランド力のある名門短大出身者がたくさんいました。それが女子大優位の時代になり、最近は、偏差値の高い有名大出身者が一般職を目指して大量に入社。企業にとっても4大卒が“普通”になっています。就職先の幅を広げる意味でも、同じ偏差値50くらいなら、名門女子短大より、知名度は劣っても4大卒を選ぶという女子学生が増えているように思います」(安田賢治氏)

 学習院女子短大は、学生募集停止後、学習院女子大に移行。明治、成城短大は廃止後、学部はそのまま4大に引き継がれた。青短も同じ道をたどることになる。

「まさに2018年問題が目に見えてきました」と、安田賢治氏がこう続ける。

「今年5月に、政府の有識者会議が『東京23区内の大学の定員増を認めない』という旨の中間報告案を発表した。学部・学科の新増設も総定員の枠内の範囲でやりくりしなければならない。今後、学生は確実に減っていきます。それでも大学は、学部を新設するなどして生き残っていかなければならない。当然、短大より長く“滞在”してくれる4年制の方がいい。青短のようにブランド力がある伝統校でも、存続は難しいでしょう」

 国立社会保障・人口問題研究所によると、120万人前後の18歳人口は18年に117万人、24年に110万人を切り、下降し続ける。母校が消えていく中高年にとっては寂しい限りか。