アマゾン宅配の遅配が問題視される中、飲食物のデリバリーは急拡大の一途。「フードデリバリー」と呼ばれるもので、国内最大級の「出前館」、米国発祥の「ウーバーイーツ」、さらに楽天子会社の「楽びん!」などがしのぎを削っている。

 市場調査「エヌピーディー・ジャパン」によると、国内のデリバリー市場(2016年6月〜17年5月)は前年同期比11%増の4039億円。外食産業の3.2%を占めるまでになった。今後はさらに需要が高まり、イギリス(8.6%)や中国(7.0%)並みにフードデリバリーが一般的になる可能性を指摘している。これまでも飲食物の宅配はあった。代表的なのは近所の酒屋で、漫画「サザエさん」に登場する、いわゆる“御用聞き”の三河屋さんという形態や、最近はスーパー・コンビニの宅配も充実している。

 しかし、新規参入のフードデリバリーが違うところは、酒屋一軒だけでなく、宅配を頼んだ人の所に、複数の店舗から複数の商品を同時に運んでもらえること。お父さんはCoCo壱番屋のカレー、お母さんは銀のさらの寿司、娘はドミノ・ピザのピザ、息子はガストのハンバーグといった具合の注文もできる。ついでにカクヤスでビールを買ってきてもらうことも可能だ。

■高齢者や子育て家庭からの需要

 日本マクドナルドは「マックデリバリー」という独自の宅配サービスを持っているが、今年6月に「ウーバーイーツ」とのサービスを開始した。

「子育て中の家庭であったり、高齢化で外出がしんどいというような人の需要が増えているのは確かです。さらに、お出かけ用の衣服に着替えて外食するより、より気軽に自宅で食事を楽しみたいといった生活スタイルの変化もあると思います」(日本マクドナルド広報担当者)

 若者世代はクルマを持たない人も多く、デリバリーサービスの充実は望むところ。ちなみに、ウーバーイーツを利用する場合、料理店舗からの受け取り料300円、注文者への受け渡し料170円、距離料金(1キロごとに150円)がかかる。おおむね注文品の代金のほか、1000円くらいかかる計算だ。