オタフクソース(広島市)は、種苗メーカーの増田採種場(静岡県磐田市)と、お好み焼きに適した新品種の“夏キャベツ”を共同開発した。

 キャベツはお好み焼き1枚当たり150グラム程度使う重要食材だ。ところが、夏場に流通するキャベツは糖度が低く、苦味を感じやすい。確かに、甘い春キャベツに比べ、夏場に登場するキャベツは、ギッシリ詰まって重量感はあるが、甘さがなく、おいしくない。これはお好み焼きにとっては深刻だ。

「広島では夏場、甘味があるタマネギを加えたり、天かすを多めに入れたりするお好み焼き店もあります」(飲食業界関係者)

 糖度についてみると、12〜4月ごろのキャベツは8.9〜10.4度あるが、6〜9月は6度を下回る。オタフクソースによると、新品種のキャベツの糖度が特別高いわけではないが、広島お好み焼きにして食べてもらったアンケートで「甘い」という評価結果が出たという。

「広島お好み焼きは、調理上キャベツを蒸らす工程があり、このキャベツの糖度、水分、苦味などのバランスにより、お好み焼きの仕上がりの味が変わってきます。キャベツをお好み焼きにして焼き上げた時に水っぽくなりにくく、ホクホクした食感が楽しめることを中心に依頼し、品種改良を重ねて開発をしていただきました」(オタフクソース広報担当者)

 2012年に開発をはじめたというから、足かけ6年の力作だ。

 ポイントは「在圃性が高い」ということ。畑に置いていても品質などに問題がなく、収穫できる期間が長いということで、じっくり育成できる。これにより比較的糖度が高く、食べられる部分が多い、青みが強いキャベツができたという。当面は広島お好み焼き店を中心に展開するというが、夏キャベツの苦味は誰もが感じている。全国でもウケるかもしれない。

 今回は夏キャベツの新品種だが、春、秋、冬用も展開していく予定だという。

 ちなみに、苦いキャベツでもおいしくなるソースは開発しないのか?

「ソースのバリエーションはいろいろありますが、季節に合わせたものはありませんでした。検討したいと思います」(前出の広報担当者)

 そっちも期待したい。