「この、ハゲー」から1カ月以上になるが、自民党の豊田真由子議員はまだ雲隠れ中とか。スキャンダルを起こした国会議員や芸能人は、なぜか病気になる。仮に精神的な疾患などが本当だとしても、身から出たサビ。議員として働けないのなら、さっさと辞職すべきだろう。

 ちょっとした「病気」は、サラリーマン社会でも使われやすい「会社に行きたくないときのアイテム」だ。豊田議員のように入院はできなくても、電話口でつらそうなふりをして欠勤した経験のあるサラリーマンは少なくないだろう。会社としては「給料ドロボー」と訴えたくなるが、東京永田町法律事務所の加藤寛久弁護士によると、仮病を断罪するのは難しいという。

「仮病を理由に解雇処分を受けた社員が会社を不当解雇として訴えれば、会社側は負ける可能性が高いですね。処分を下すには、就業規則で懲戒処分の詳細を定めている必要があります。懲戒の対象行為として『正当な理由なく無断でしばしば欠勤、遅刻、早退を繰り返し、注意を受けても改めなかったとき』などと定めておき、それを周知・徹底させていることが前提になるのです。その上で、社員の行為の内容が懲戒処分に相当するか、客観的に判断することになります」

 仮病で数日間温泉に行っていたくらいで、解雇とまではならないようだ。

「たとえ就業規則に記載してあったとしても、いきなり解雇というのは難しいでしょうね。普段の勤務態度にもよりますが、数日のズル休み1回程度なら減給も難しい。口頭で注意する訓戒程度が妥当と考えられます」(加藤弁護士)

 会社に嘘をついたとして解雇が認められた事例では、「入社面接で高卒なのに大卒と偽ったケースがあります。最終学歴は資質能力の判断で重要と判断されました。一方で解雇される際、既に刑の消滅した前科・前歴を秘匿しながらも解雇を免れたケースだってあります」(加藤弁護士)。

 社員を処分するハードルは、思っているよりも高い。それだけ社員の立場は守られているということ。だからといって、仮病を繰り返していれば、居づらくなるのは間違いない。二日酔いを「ちょっと風邪で」と連絡して休むのは、もうやめにしよう。