42.5%――。何の数字かというと、「海に親しみを感じない」という10代の割合だ。日本財団が海に関する意識調査を行った結果で、20代も36.3%と少なくない。逆に50代、60代と年齢が上がるほど「親しみを感じない」割合は3割、2割と減る。

 調査結果からは、若者のビーチ離れがうかがえるが、記者が鎌倉のビーチを歩くと、どう見ても若者ばかり。そこで江ノ電で藤沢に戻り、バーのマスターに話を聞いた。

「地元の若者は、今も昔もあまり変わらず波乗りなどで遊んでいますが、都心から来る若者は減っている印象だね。海にナンパしに来る若者も、あまり見かけなくなったなぁ」

 都内在住の20代男性は昔は湘南の海でナンパしていたそうだが、最近はそうでもないらしい。

「インスタやツイッターに投稿するための写真を自撮りしている女子たちも多くて、声をかけるタイミングが難しいんだ」

 それでも突撃すると、男女ともナンパ目的のグループが少なくて、お互いに目立つ。「『あいつらまだ一回も成功してねーな』というのがバレバレなのも恥ずかしい」と苦笑い。かくしてナンパ目的の若者が減った。

■「規制強化」「車離れ」も一因

 若者や大人の遊びに詳しいエッセイストの潮凪洋介氏が言う。

「小屋で飲食物を売る昔ながらの海の家はここ1〜2年で激減する一方、音楽禁止、飲酒禁止というビーチは急増。ビーチでの薬物犯罪やケンカを防止して、地元のイメージを守るためです。今後も、海での規制強化は進むでしょう。そこに若者の車離れが重なって、海を敬遠する若者が増えているのだと思います」

 一方、服を着たまま海を眺めて楽しむオシャレなカフェ風の海の家は増えている。葉山の「Blue Moon」や「オアシス」などが典型で、お酒もOK。25歳以上を対象にしたような“大人のリゾートスポット”は賑わっているが、海遊びとはちょっと違う。

「都会では見えない世界が、海に行けば見えることがあります。自分も自然の中の一部であることを感じたり、本当の自分を解放したり、見つめ直したり。そういう経験を若い頃にしておくことは大切。子供のいる親世代は、積極的に海に連れていってほしいですね」(潮凪氏)

 子供のためにも家族で海に行ってみては?