軽井沢が急落――。JTBの予約サイト「るるぶトラベル」が発表した「この夏最強の避暑地はどこだ!? 日本全国おすすめ避暑地5選」でこんな意外な結果が出た。

 1位から5位までのランキング形式で、昨年8月の平均気温や観光スポットの数、種類を勘案。その結果、最強避暑地1位は栃木県の「奥日光」となった。2位以下は「奥入瀬」(青森)、「草津」(群馬)、「那須高原」(栃木)で、長野県の「軽井沢」は5位である。

 奥日光がある日光市によると、昨年8月の平均最高気温は22.7度で、年間宿泊者数は50万人に上るという。

「戦場ケ原の湿原や中禅寺湖などもあり、60年代の高度経済成長期から人気が続いています。今もベルギー大使館とフランス大使館の別荘があります」(同市観光部)

 奥入瀬は有名な渓流や銚子大滝などがある。

「真夏の市街地は平均25〜26度。渓流はマイナス3度くらいです。十和田湖温泉郷もあり、東京を中心に関東のお客さんが増えています」(十和田市観光推進課)

 草津は冬場の温泉場の印象があるが、真夏の集客力でも強みを発揮している。

「2012年に東京のスカイツリーと軽井沢、草津の標高を比べる広告を出してから、“夏の草津は涼しい”との認識が広がったようです。町内に明治・大正時代の建物を復興したのも好評です」(同町観光課)

 中高年サラリーマンは、真夏の人気避暑地といえば軽井沢が思い浮かぶはず。奥日光などに押されて5位に甘んじているとは意外だ。

 旅行ライターの五嶋幸一氏によると、昔は田園調布の金持ちが軽井沢に別荘を構えるのがステータスだった。セレブなイメージの高級避暑地だったが、アウトレットができたくらいで変化に乏しいのが難点という。

「一方、他の避暑地は新しいアトラクションを導入して若者や家族連れを呼び込むのに成功しました。奥日光は湿原をハイキングし、途中の牧場で搾りたての牛乳が飲める。奥入瀬は全長14キロの遊歩道があり、夏場は十和田湖を遊覧船が走っている。草津は8月に開催される音楽祭が有名です。目新しさと発展性に欠ける軽井沢がよそに追い抜かれるのも仕方ありません」(五嶋幸一氏)

 避暑地も栄枯盛衰だ。