【カンタン貯蓄 目標3年で300万円!】

 お金を貯める方法は収入を増やすか支出を減らすかのどちらかだ。収入を増やすのはそう簡単ではないので、多くの人は支出を減らしてお金を貯めている。要は節約をすることで、これならすぐに取り組める。だが、貯蓄するために、とにかく節約をするという姿勢は、いいように見えて、実は間違っている。

「ひたすら節約、できるだけ安く買って支出を抑える。一時期の私と妻は、それが貯蓄額を増やす一番のテクニックだと思っていました。でも、あるとき、その節約方法では、一方で無駄が生まれることに気づいたのです」

 そう話すのは、埼玉県在住の黒木隆則氏(48)だ。パート勤めの妻と子供2人と暮らしている。節約で無駄が生まれるとはどういうことか。

■週末のまとめ買いは逆効果

「週末になると車にクーラーボックスを積んで、何軒かのスーパーを回って、安い食材や衣料品のまとめ買いをしていたんですよ。ある時、それで節約だといっているけれど、ガソリン代を払って車で買い出しに出掛けることを考えると、節約になっていないと思ったのです」

 実際に、節約になった金額とガソリン代を比較すると、ガソリン代のほうが高くなることがしばしば。まとめ買いも、つい余計なものを買っていた。買い物途中での外食もある。週末のスーパー巡りは、黒木家では有効な節約になっていなかったのだ。

「会社からは仕事をするうえで、コスト意識を強く持つようにいわれますが、家計も同じで、コスト意識が必要なんだと気づいたのです」

 数百円の節約のために、それ以上のコストと時間を費やすのは、もはや浪費であり、無駄遣いである。そんな節約は即刻やめるべきだ。

 家計にコスト意識を持ち込んだ黒木家は、その後どうなったのか。

「コストパフォーマンスのよい節約は、やはり光熱費や通信費、住宅ローン、生命保険などの比較的高額になる固定費の見直しが最も効果的。食費などの節約は、その後でも問題ありません」

 黒木家では、固定費の見直しで、年間70万円前後の節約ができた。それが8年前。単純計算で、8年間で560万円の貯蓄が上乗せできた。 

(経済ジャーナリスト・山下知志)