【もぎたて海外仰天ニュース】

 ものすごく偏食な自閉症の娘を持つ両親の悪戦苦闘。それ知った地元の人たちの支援が話題だ。

 米CBSテレビの「イブニングニュース」(9月25日付電子版)などによると、マサチューセッツ州アトルボロに住むクリスタル・マクドナルドさん(34)の娘アシュリンさん(11)は自閉症で、ある1つの食品に徹底してこだわっている。

 日本ではスープ缶で知られている米食品大手「キャンベル」の「スパゲティ・オー(ミートボール入り)」というパスタの缶詰だ(写真)。トマトベースのソースに、アルファベットの「O」の形をしたパスタと小さなミートボールが入っている。

 これを毎日、朝昼晩3回食べているのだ。類似品はもちろん、同じスパゲティ・オーの「オリジナル」や「刻みフランク入り」なども一切ダメ。クリスタルさんによると、この缶詰を食べるという変わらぬ行為の繰り返しで、アシュリーさんは「何かをコントロールしている」という感覚を得て、安定した精神状態を保てるのだという。

「スパゲティ・オー」は人気商品なので、クリスタルさんは何の苦労もなく近所のスーパーで購入していた……新型コロナウイルスの感染拡大が始まるまでは。4月中旬のある日、マサチューセッツで新型コロナに関連した食品のパニック買いが発生。備蓄可能な缶詰はアッという間にスーパーの棚から姿を消した。もちろん「スパゲティ・オー」も!

 この時から、クリスタルさんと夫のジェフリーさんの悪戦苦闘が始まった。アシュリーさんは「スパゲティ・オー」がなければ、どれほど空腹でも一切食事を拒否してしまうのだ。そのため、通えるスーパーというスーパーをしらみつぶしにして「スパゲティ・オー」を集め始めた。

「スパゲティ・オーを見つけた時には、宝物を発見したトレジャーハンターのようにな気持ちになりました」とクリスタルさん。

 8月、娘を思ってスーパー巡りをするクリスタルさんの話が地元紙に掲載され、事態は一変した。地元の人たちが、自分が備蓄した「スパゲティ・オー」をプレゼントしたり、スーパーで見つけた時は買って、クリスタルさんに届けたりする人が続出。瞬く間に約400個の「スパゲティ・オー」が集まった。

 クリスタルさんはこう話している。

「食料備蓄庫がスパゲティ・オーで埋まりました。みなさんの好意で、本当に心が温まります」

「『私の息子も自閉症です』『妹が自閉症で』と、たくさんの方が共感してくれました。自閉症の子の気持ちを安定させるものを与えるのが大変だと、身をもって知ってるからでしょう」

 この話はキャンベルにも伝わった。キャンベルは先日、782個の「スパゲティ・オー」をクリスタルさんに寄付。山と積まれた1200個近い「スパゲティ・オー」を目にして、アシュリーさんは本当に幸せそうだという。